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トピックス : 8月13日(月)産経新聞 「正論」に寄稿しました。
投稿日時: 2012/8/13

 終戦67年 参議院議員・中山恭子 戦後シンドロームから目覚めよ

 
大震災から1年余、復興停滞も政治混乱もよそ目に月日は流れ、今年も終戦の日が巡ってくる。
 
「敗戦」の現実に目を背けて
 
 幼時を過ごした東京で、父に抱かれて見上げた夜空に敵機を探す哨戒灯の不気味な閃光(せんこう)が幾つも交差した。疎開した新潟県小千谷市では夜空が朱に染まった。長岡市が空襲で炎上したときだった。小学校に上がる前の夜空の記憶は今も鮮明だ。
 
 都市空襲そして原爆投下。何十万もの無辜(むこ)の市民、子供の命が奪われた。終戦後も、60万もの日本人がシベリアに強制連行され、ソ連各地で重労働に従事させられ、無念のうちに多くの若者達が命を落とした。
 
 同時代を生きた者として、二度と戦争してはならない、巻き込まれてもいけない、平和の維持がいかに大切か子や孫に伝えていかねばならない、それが使命だと思ってきたし、今もそう考えている。
 
 「敗戦」。日本は二度と立ち向かえない国となることを強いられた。しかし我々は、終戦という言葉で「敗戦」という現実から目をそらしてきたのではないか。
 
 東京裁判で、戦争の責任は全て敗戦国日本にあると判断された。さらに根深い問題は、日本人自身がそれをそのまま受け入れ、疑いを持つことすら悪という風潮に支配されてきたことだ。日本人は戦後骨抜きになってしまい、愛国心という言葉すら使えない状況になった。誠に情けないことだ。
 
 戦後日本は、自由主義陣営側に置かれたものの、7年間の占領下で採られた政策は日本人を変質させた。それは徹底した日本弱体化政策であり、憲法制定から、皇室改革、財閥解体、農地解放、教育制度改変、伝統文化の否定、家族解体など、日本の強さの根源であったあらゆる分野に及んだ。天皇制は何とか維持できたものの、連合国軍の皇室改革指令により天皇は象徴天皇となり、多くの皇族が皇籍離脱を余儀なくされた。
 
アインシュタイン称えた家族
 
 日本古来の文化や伝統も徹底して排斥されて、悪だと教え込まれた。小学校では習字の授業がなくなり、文字は記号に過ぎないと教わった。剣道なども禁止され、武道の精神は否定された。個人主義の名の下に家族も崩れていった。憲法第24条は「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」と謳い、連綿と続く祖先への敬慕、社会や地域との繋(つな)がりを薄れさせた。
 
 大正11(1922)年冬、アインシュタイン博士は訪日して、日本の家族の温かさを称賛し、西洋個人主義の孤独を嘆く文章を残している。家族は人生の要、拠り所であり、「家」を大事にするのは、日本の誇れる風土であった。
 
 教育面では、終戦直後からソ連のコミンテルンの指令で勢力を拡大した日本教職員組合の反日・自虐思想を広く植え付ける活動が日本を蝕んできた。聖職者として尊敬された先生が、教育賃金労働者でしかなくなった。
 
 個々の能力の向上ではなく、金太郎飴のような画一的教育が良しとされた。それは、コルホーズや国営企業への労働力提供を目的とする共産主義思想に根差す。昨今のいじめや学級崩壊も、子供に目を注ぐ「師」の存在の希薄化によるところが大きいと考える。
 
国民が自国を愛さぬ国家では
 
 占領が終わった52年の段階で、その7年間の政策について憲法も含め、日本自らが検証し正すべきは正しておかねばならなかった。だが、戦後の日本は、敗戦ショックの大きさゆえに自失して、そのことを考える余裕はなく、自立から目をそらし、経済復興に力を注ぎ、文化や社会の根本に向き合ってこなかった。経済発展で生活も豊かになり、国際的地位も向上したが、戦後シンドロームから抜け出せないまま、今や傾注してきた経済までも輝きを失いつつある。
 
日本が長い歴史の中で培ってきた文化は素晴らしい。湿潤な風土の中で、相手を思いやり、和を尊び、自然と共生する文化。そこには、相手の人格、尊厳を認め尊重する概念が既に内包され、優しさと同時に強さも併せ持つ日本文化の底力がある。一度の敗戦で失うにはあまりに惜しい。
 
 厳しい国際社会で独立国として平和を維持するには多くの努力、エネルギーを要する。自国の領土と国民を守る強い意思を持たず、国民が自国を愛していない国家は、平和と繁栄を維持できずに消滅するというのが国際社会の掟(おきて)である。甘えは許されないのだ。
 
 現状をみれば、日本は未だに、「敗戦病」を引きずり、健全な国家の体を成していない。まず、そのことを自覚し、四囲の環境の厳しさを正視しつつ、占領下の政策を検証し、日本の国柄や古来培ってきた文化を誇りに思い、自立する。その上で、国際社会の一員として貢献し、信頼される国を創っていかねばならない。
 
 敗戦から67年、独立して60年が経(た)つ今、日本国民が覚醒し、日本の自立を取り戻す最後の機会だと考える。時間はあまりない。(なかやま きょうこ)



 
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