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国政活動報告

国政活動報告

参議院議員として所属する委員会での質疑をはじめとして、幅広く活動しています。
投稿日時: 2016/1/20

平成二十八年一月十九日(火曜日)(未定稿)

委員長(岸宏一君)

次に、中山恭子さんの質疑を行います。中山恭子さん。

中山恭子君

日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。

昨日、総理から、慰安婦に関する日韓共同記者発表における当時の軍の関与の下にとは、軍が関与したのは、慰安婦狩りなど強制連行や性奴隷化などではなく、慰安所の設置、健康管理及び衛生管理と移送についてのみであるとの御答弁をいただきましたことは、今特段の反応があるわけではありませんが、もちろん日本としてこの点をしっかりと明示していく必要がありますが、さらに、将来、日本の子供たちを救う礎になるであろうと考え、改めて感謝申し上げます。

さて、北朝鮮による拉致問題でございますが、北朝鮮は、先日の核実験に見られますように、相当せっぱ詰まった状況にあると考えています。拉致被害者救出に当たっては、金正恩第一書記に直接接することのできるグループと交渉することが鍵を握ることになると考えています。外交部とのルートが動いている限り、北朝鮮側から新たな交渉のための動きは出てきません。官邸主導の下で、拉致被害者救出に集中して北朝鮮との交渉を進めていただきたいと思います。総理の御決意を伺います。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

拉致問題の解決は、安倍政権の最重要課題でございます。全ての拉致被害者の生還を目指して全力を傾けていく決意でございます。

同時に、先般、北朝鮮が核実験を強行いたしました。この核実験に対しましては、日本は安保理非常任理事国の一員として、安保理においてしっかりと対応していきたい、決議を導いていきたいと、こう考えておりますし、また同時に、我が国独自の制裁について更に強化をしていく考えでございます。

しかし、拉致問題の解決に向けては、こうした圧力を掛けていくと同時に、我々は対話も求めていきたいと、こう考えているところでございます。

中山恭子君

是非、今年、ある意味ではチャンスと言えるかもしれませんので、被害者救出に集中した作業を進めていただきたいと思っております。

拉致被害者の救出は、政府のみならず、国として国民を守れるかどうかの問題であります。国会でも超党派で政府を応援し、後押ししている問題でございます。蓮池透さんの本につきまして、これ、私は国会で取り上げる問題ではないと考えておりましたが、先日、衆議院予算委員会で、この本に関連し総理に対し、事実確認もしないまま総理の名誉を傷つける発言がございました。

この本については、事実と異なることがたくさん書かれております。違っている箇所を指摘し、抗議をしようかとの意見もございました。例えば、こんなバツが付くような、文章を変えなければいけないような箇所が各所にございます。抗議するかどうか被害者家族の方々や救う会とも相談しましたが、この本は北朝鮮のある種の工作活動の一端であるとの考えから、まともに取り上げるものではないので無視することといたしました。

緒方議員が取り上げた、安倍、中山両氏は弟たちを一度たりとも止めようとはしなかったといった部分につきまして、当時の安倍官房副長官の部屋で関係省庁のメンバーで開かれていた会議を思い出しました。帰してはならないとの主張に対し、中山参与は、五人の中に北朝鮮に帰りたいという人がいたらひもで縛り付けてでも日本にとどめる、とどめよと言うのかといった議論もございました。そのような中、五人を国家の意思で日本にとどめると決断してくださったのが当時の安倍官房副長官でした。どれほどにうれしかったことでしょう。このようなこと、話し出せば切りがありません。今はその時期ではないと考えております。

透さんは、御自身では気付かれていないかもしれませんが、工作関係者に利用されていると考えています。ある意味では、透さんも拉致問題の被害者とも言えるかもしれません。当時も北朝鮮側から、安倍、中山、齋木が日本の三悪人と指名されておりました。今回は、安倍、中山、横田を三悪人としたいようでございます。思ったように利益が得られなくなると、このような工作活動が動き出します。日本国内に工作活動をする動きが日常的にあることを日本の人々が知っていることが大切です。特に国会議員がそのような動きに乗せられてしまうことはあってはなりません。

総理の御見解を伺います。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

当時の議論としては、言わば五人の被害者については再び北朝鮮に戻すべきだとの論調は強くマスコミ等にもあったわけでございます。私と中山参与とで、それぞれ拉致被害者御本人との接触の中において最終的に日本にとどまる意思を確認をしたのでございますが、その際、五人の意思でとどまるということではなくて、国家の意思として残すということを外に出そう、そうしなければ五人の被害者の方々の御家族に累が及ぶ危険性があると、そう判断し、我々は国家の意思としてそれを表に出していく、これは政府でも随分議論があったことでありますが、そう決定をしたところでございます。これは中山参与の強い御意見でもあった。しかし、当時は、個人の考え方を国家が超えていいのかという批判を我々は随分受けたわけでございます。

そこで大切なことは、常に北朝鮮は国論を二分しようと様々な工作を行うわけでございまして、それに乗ってはならないのだろうと、こう思う次第でございます。

当該の本におきましても、拉致被害者の御両親から、この本についてしっかりと批判をしたいという相談を受けたことがございましたが、しかし、被害者の家族の方々の中でこれは分裂をしているかのごとくの印象を与えるのは良くないと、それはやめておいた方がいいのではないかということも申し上げたわけでございまして、そういうことをしっかりと認識した上で議論をするべきではないかと。

いずれにいたしましても、声を一つにして北朝鮮に被害者を返せと日本は強く要求していく必要があるんだろうと、こう考えております。

中山恭子君

明快なお答えをいただきまして、ありがとうございます。

私ども、超党派で動いていく必要がございます。今年、是非、被害者全員が帰国できますように、私どもも一緒になって活動をさせていただきたいと思います。

ありがとうございました。

委員長(岸宏一君)

以上で中山恭子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)


委員長(岸宏一君)

次に、中山恭子さんの質疑を行います。中山恭子さん。

中山恭子君

日本のこころを大切にする党、中山恭子でございます。

今回の補正予算につきましては、我が党が昨年十一月四日、菅官房長官に提出いたしました補正予算案、これは十一兆円規模でございます。これに比べて三兆五千億円という、非常に規模が小さくなっていると考えております。緊急な景気対策として考えましても、これで景気の下振れを支えることができるとお考えでいらっしゃいましょうか。財務大臣、お願いいたします。

国務大臣(麻生太郎君)

中山先生のところから昨年、十一兆の補正予算案の原案が提出をされておりますということは存じ上げております。

私どもは今回、この補正予算に関して言わせていただければ、我々は基本的には最初に規模ということではなくて、まずはこの補正予算はTPPとか、またいわゆるそれに伴います地方創生とかいろいろな関連するものでまず生産性の向上につながりますものとか、またいわゆる今年の前半にかけての経済の下振れというものに関しまして、中国の問題とかいろいろな我々の予想していたものをはるかに超える状況がいろいろ変化しておりますので、それに対応するというようなもの等々を主に思って、経済としては基本的には我々のこの三年間の政策の結果が確実に出てきつつあるという状況にございますので、私どもとしては、今企業を見ましても経常利益過去最高等々、言うまでもないことですが、緩やかな景気回復が続いているという前提に立ちまして、その上で、今我々としては、構造的に少子高齢化等々長期的に取り組まねばならぬ問題の中で、介護の話とか出生率一・八とかいろいろな話が出てきておりますけど、そういった構造的なもの、また今申し上げたようなところ等々を考えてやっておりますので、基本的に経済のいわゆる景気対策というのを主に主眼に置いているわけではないというように御理解いただければと存じます。

中山恭子君

景気対策は主眼ではないとおっしゃいますが、今、この近い時期だけを見ましても景気が停滞してきている、下に落ちる可能性だって見えているわけでございまして、この点についてもよりしっかりした補正予算を組む必要があろうかと考えております。

また、その財源でございますが、私どもの案でもお示ししましたけれども、さほど無理しなくても十分確保できるすべがございます。どうぞ是非御参考にしていただけたらと考えております。

また、補正予算の内容、景気対策が入っていないということからでしょうか、公共事業の規模が小さ過ぎると考えております。次の世代の人々が快適に生活するためにも、また事故を防ぐためにも、現在もう老朽化している、老朽化が急速に進んでいる社会インフラの整備はこれは必要な公共事業であると考えておりますので、是非進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

中山先生がおっしゃるように、デフレのときにおける対策として、歴史を見ましても、何といってもインフラというものは、大きなインフラというのは、一九三〇年代、世界でいわゆるデフレというものが起きましたときに、アメリカの三大大陸鉄道にいたしましてもドイツのアウトバーンにしましても等々、パナマ運河、スエズ運河は言うまでもなく、いろいろな大きなインフラというものはデフレのときにでき上がっているということは私どももよく頭に入れて対応していかねばならぬものだと思っております。

また、もう一点、デフレのときにはやっぱり生産性というか、技術革新とかイノベーションとか、最近いろんな言葉がありますけれども、そういった新しい付加価値の高いものを創造するということがデフレのときにとっては非常に大きな意味があろうと存じますので、私どもとしては経済産業省に対するいわゆる補助金等々、いろいろな意味で新しい技術革新等々に関しましては私どもとしては積極的にこれを支援する立場でやりたいと思っておりますので。

今言われましたように、公共工事がいろんな形で、あれでアメリカのときは三〇年代にやったものが全部五十年たってわあっと駄目になっていったのと同じように、いわゆる東京オリンピックのときにばたばたやっていったものが今ちょうど年度を迎えてきているというようなものが多々ありますのは私どもよく知っているところでありますので、厳しい情勢の中、経済財政状況の中ではございますけれども、そういったものに十分配慮しながら事を進めてまいりたいと考えております。

中山恭子君

名目GDP六百兆円を目指すというお考えが示されておりまして、このデフレの状況下、デフレから脱却しつつある状況下では六百兆円という名目GDPをめどに置いていただいたことは大変評価したいと思っております。

消費税増税には今は無理だろうと、来年の四月は無理だろうと考えておりまして、更に延期する方向で進めていただきたいと、また、延期することを早い段階でお示しいただくことが大事であろうと思っております。よろしくお願い申し上げます。

ありがとうございました。

委員長(岸宏一君)

以上で中山恭子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)


投稿日時: 2016/1/19

平成二十八年一月十八日(月曜日)(未定稿)

委員長(岸宏一君)

次に、中山恭子さんの質疑を行います。中山恭子さん。

中山恭子君

日本のこころを大切にする党の中山恭子でございます。

昨年十二月二十一日に党名を日本のこころを大切にする党、略称、日本のこころと改めました。

政治の場では、日本の伝統的な考え方は古くさいものとして切り捨てられています。米国から輸入した自由主義、民主主義、共産主義、保守主義など、何とかイズムで表される考え方がほとんど全てを支配しています。しかし、日本人の精神の基層にあるもの、日本の人々が長い歴史の中で取捨選択してつくり上げてきた風俗や習慣、自然を大切にし、穏やかで、しかも進取の気性に富む文化はすばらしいものであります。日本の人々は、四季折々の美しい風景の中で、争いを嫌い、和をもって貴しとなし、相手を思いやり、美しいものを尊び、細やかな心の営みをしてきました。

今、日本の社会で悲しい問題が多く起きています。これは、私たちが本来持っている日本の心を見失っているからではないでしょうか。政治の場でも、世界で高く評価される日本の心を主義の考え方に加えてもう一本の柱としてしっかり認識し、政策に生かして温かな社会をつくっていくことが求められていると考えています。

日本のこころを大切にする党、とても小さな党ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、党名変更の一週間後、十二月二十八日、日韓外相共同記者発表がありました。発表文を読んでびっくりし、日本のこころを大切にする党代表としての談話を出しました。皆様の机上に配付してございます。

戦時中であっても、女性たちが貧困などのゆえに体を売るなど、人としてむごい状況に置かれることは決してあってはならないことです。日本が率先して国連の場でこの問題を取り上げてもよいと考えています。しかし、今回の共同記者発表は極めて偏ったものであり、大きな問題を残したと考えています。

共同記者発表では、慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行うとしています。

この共同記者発表では、元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復の代替として、日本のために戦った日本の軍人たちの名誉と尊厳が救いようのないほどに傷つけられています。さらに、日本人全体がけだもののように捉えられ、日本の名誉が取り返しの付かないほど傷つけられています。

外務大臣にお伺いいたします。

今回の共同記者発表が著しく国益を損ねるものであることに思いを致されなかったのでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、今回の合意ですが、この慰安婦問題が最終的、不可逆的に解決されることを確認し、これを日韓両政府が共同で、そして国際社会に対して明言した、このことが今までなかったことであり、この点においては画期的なことであると認識をしております。

その上で、今様々な御指摘をいただきました。まず、この合意における認識ですが、これは従来から表明してきた歴代の内閣の立場を踏まえたものであります。そして、これも度々申し上げておりますが、日本政府は、従来より、日韓間の請求権の問題は一九六五年の請求権協定によって法的に解決済みであるという立場を取ってきており、この立場は全く変わっておりません。このように、この従来の立場、我が国としてしっかり守るべきこと、確認すべきこと、これはしっかり確認し、変わっていないものであると認識をしております。

こうした点を確認した上で、是非この合意に基づいて日韓関係を前に進めていきたいと考えております。

中山恭子君

今回の日韓外相共同記者発表の直後から海外メディアがどのように報道しているか、今朝、宇都委員の質疑でも取り上げられましたが、紹介いたします。

お手元に配付してある資料、なでしこアクション代表の山本優美子さんが取りまとめた日韓合意直後の主な海外メディアの報道の一覧表です。オーストラリアのザ・ガーディアンは、日本政府は、女性の性奴隷化に軍が関与していたことを認めた。また、ニューヨーク・タイムズでは、戦争犯罪の罪のみならず、幼女誘拐の犯罪でもあるなどと書かれています。BBC、そのほか米国、カナダでも極めて歪曲した報道が行われています。この中から、ザ・サンの報道のコピーをお手元に配付いたしました。両外務大臣の写真が載っているものでございます。このものは、いつでも、誰でもパソコンから引き出せます。

日本が軍の関与があったと認めたことで、この記者発表が行われた直後から、海外メディアでは日本が恐ろしい国であるとの報道が流れています。日本人はにこにこしているが、その本性はけだもののように残虐であるとの曲解された日本人観が定着しつつあります。今回の共同発表後の世界の人々の見方が取り返しの付かない事態になっていることを目をそらさずに受け止める必要があります。

外務大臣は、今回の日韓共同発表が日本人の名誉を著しく傷つけてしまったことについて、どのようにお考えでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

まず、今回の合意につきまして、海外における評価ですが、この合意直後から、米国、豪州、シンガポール、英国、ドイツ、さらにはカナダ、そして国連からもこうした合意について歓迎する声明が出されております。国際社会からは幅広い支持をいただいていると考えます。

そして一方、海外のマスコミの反応ということで申し上げますならば、海外メディア、欧米主要国等においても、日韓関係の改善については高く評価されていると承知をしています。ただ、その中に不適切な表現あるいは事実に基づかない記述がマスコミの報道等に散見される、これはしっかりと受け止め、そして対応していかなければならないと思います。こうした不適切な記述についてはしっかりと申入れを行い、我が国の立場、そしてこの事実につきましてはしっかりと国際社会に明らかにしていかなければならないと考えます。

今回の合意の内容や意義についてはしっかり説明していかなければならないと思いますが、あわせて、こうした不適切な表現、あるいは事実に基づかない記述に対しましては、しっかりと我が国としての立場を明らかにしていきたいと考えます。

中山恭子君

当時の軍の関与の下にという言葉が入っていて、この言葉が何を意味するのか全く何の説明もないまま使われていることが、世界では、軍の関与は慰安婦の強制連行、慰安婦狩り始め性奴隷化をしたことであるとの解釈が当然のこととして流布されてしまっているということだと思います。

二〇〇七年三月五日、参議院予算委員会、第一次安倍内閣の当時ですが、総理は強制連行について、言わば慰安婦狩りのような強制連行的なものがあったということを証明する証言はないと述べておられます。

まさに現在、そのとおり、吉田証言は虚言であり事実ではないこと、朝日新聞のいわゆる従軍慰安婦なるものも存在しなかったこと、強制連行はなかったことが明らかになっています。にもかかわらず、今回、説明のない、当時の軍の関与の下にと発表してしまいました。当時の軍の関与の下にが何を意味するのか、遅きに失してしまったかもしれませんが、明らかにしておくことが政府の責務であると考えています。

外務大臣にお伺いいたします。

今回の日韓外相共同記者発表で、当時の軍の関与の下にとは、慰安所の設置、健康管理及び衛生管理について軍が関与したとの意味であり、日本軍が慰安婦を強制連行したり惨殺した事実は全くないことを全世界に向けて発言していただきたいと思っております。

各国に向けて不適切な表現について申入れを行っているだけでは、世界の中で日本というものの名誉は傷つけられたままになると考えております。いかがでしょうか。

国務大臣(岸田文雄君)

御指摘の点につきましては、今回の合意において、慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である、このような認識を示しているわけですが、まず、この認識につきましては、従来から我が国政府として表明してきた認識です。当然、歴代内閣の立場を踏まえたものであると考えます。

その上で、これまで政府が発見した資料の中には軍や官憲によるいわゆる強制連行は確認できなかったという政府の立場、平成十九年の政府に対する質問書に対する答弁書で閣議決定した我が国の立場ですが、この立場については何ら変更はないと認識をしています。このことにつきましては何度も明らかにしているところであります。

中山恭子君

今の外務大臣のお答えだけでは、今ここで、世界で流布されている日本に対する非常に厳しい評価というのが払拭できるとは考えられません。明快に今回の軍の関与の意味を申し述べていただきたいと思っております。

安倍総理は、私たちの子や孫、その先の世代の子供たちにいつまでも謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかないと発言されています。私も同じ思いでございます。しかし、御覧いただきましたように、この日韓外相共同記者発表の直後から、事実とは異なる曲解された日本人観が拡散しています。日本政府が自ら日本の軍が元慰安婦の名誉と尊厳を深く傷つけたと認めたことで、日本が女性の性奴隷化を行った国であるなどとの見方が世界の中に定着することとなりました。

今後、私たちの子や孫、次世代の子供たちは、謝罪はしないかもしれませんが、女性にひどいことをした先祖の子孫であるとの日本に対する冷たい世界の評価の中で生きていくこととなります。これから生きる子供たちに残酷な宿命を負わせてしまいました。安倍総理には、これらの誤解、事実に反する誹謗中傷などに対して全世界に向けて正しい歴史の事実を発信し、日本及び日本人の名誉を守るために力を尽くしていただきたいと考えます。

総理は、この流れを払拭するにはどうしたらよいとお考えでしょうか。御意見をお聞かせいただけたらと思います。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

先ほど外務大臣からも答弁をさせていただきましたように、海外のプレスを含め、正しくない事実による誹謗中傷があるのは事実でございます。

性奴隷あるいは二十万人といった事実はない。この批判を浴びせているのは事実でありまして、それに対しましては、政府としてはそれは事実ではないということはしっかりと示していきたいと思いますが、政府としては、これまでに政府が発見した資料の中には軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかったという立場を辻元清美議員の質問主意書に対する答弁書として、平成十九年、これは安倍内閣、第一次安倍内閣のときでありましたが閣議決定をしておりまして、その立場には全く変わりがないということでございまして、改めて申し上げておきたいと思います。

また、当時の軍の関与の下にというのは、慰安所は当時の軍当局の要請により設営されたものであること、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送について旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与したこと、慰安婦の募集については軍の要請を受けた業者が主にこれに当たったことであると従来から述べてきているとおりであります。

いずれにいたしましても、重要なことは、今回の合意が今までの慰安婦問題についての取組と決定的に異なっておりまして、史上初めて日韓両政府が一緒になって慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認した点にあるわけでありまして、私は、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに謝罪し続ける宿命を背負わせるわけにはいかないと考えておりまして、今回の合意はその決意を実行に移すために決断したものであります。

中山恭子君

総理の今の御答弁では、この日韓共同記者発表での当時の軍の関与の下にというものは、軍が関与したことについては、慰安所の設置、健康管理、衛生管理、移送について軍が関与したものであると考え、解釈いたしますが、それでよろしゅうございますか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

今申し上げたとおりでございまして、衛生管理も含めて設置、管理に関与したということでございます。

中山恭子君

総理から明確なお答えをいただいて、少しほっとしたところでございます。この後、全世界に向けてこの旨をしっかりと伝えて、日本に対する曲解を解いていくために私たちも努力していきたいと思っておりますし、政府の方々も是非お力を入れて、国を挙げて日本の名誉を守っていただきたいと思っております。

短期的なその場しのぎの日本外交が、真の意味で日本の平和をもたらすとは考えられません。歴史の事実に反して日本人についての曲解された見方が世界中に伝わり、日本に対する信頼が損なわれたことの方が長い目で見ていかに大きな損失になるか、申し上げるまでもないことです。

日本の名誉を守ることは日本人自らしかできません。米国など他の国にとって、日本の名誉などどうでもよいことです。しかし、日本が軍事力で平和を維持するのではなく、日本の心や日本の文化で平和を維持しようとするとき、日本に対する海外の見る目、海外の評価はとても大切です。子供や孫、次の世代の子供たちが、あなたの先祖はむごいことを平気でやった人たちだと事実でもないのに罵られるような事態を私たちが今つくってしまったことを大変情けなく、無念なことと思っています。

曲解を招くような外交、日本をおとしめるような外交は厳に慎むべきと考えます。これを挽回するための対応を私たちは直ちに取らねばなりません。政府にもその旨を要求して、質疑を終わります。

委員長(岸宏一君)

以上で中山恭子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)



投稿日時: 2015/2/27

中山恭子君

次世代の党、中山恭子でございます。

二月十九日に発表されました金融経済月報では、景気が緩やかな回復基調を続けていくと見られるとして、消費税引上げによる反動の影響はほぼ収まったとの見方を示していらっしゃいます。私自身は、消費税率引上げの影響というのはもっと早い時期に収まるだろうと見ておりました。思ったより時間が掛かったなという印象でございます。その中で、消費者物価の前年比はエネルギー価格の下落を反映して当面プラス幅を縮小するというふうに月報では書かれております。

ただ、今日のお話では、エネルギー価格もいずれ少しずつ上昇していくだろうという御説明がありました。そうであれば、この月報にありますように、海外経済は回復、設備投資は緩やかな増加基調、個人消費は底堅く推移、住宅投資は下げ止まり、鉱工業生産は持ち直し、景気は緩やかな回復基調、しかも原油価格が将来少しでも上昇していくのであれば、また、加えて、今年の春闘で賃上げが確実ということであれば、消費者物価は、その月報にありますようにプラス幅を縮小するというのではなくて、私自身の個人的な感触ではある程度相当確実に二%を達成できるのではなかろうかと考えております、この条件から見ると。

その辺りのことをちょっと、こちらの感覚についての御感想を伺うのも恐縮ですけれども、お願いいたします。

参考人(黒田東彦君)

まず、駆け込み需要の反動の影響につきましては、御承知のように、個人消費で一部マインド面で慎重さが残っていますけれども、反動減が長引いていた耐久消費財でも改善傾向にありますし、それから雇用・所得環境は着実に改善をしているということで、全体として底堅く推移しているということもありまして、先ほども申し上げたとおり、在庫調整も進捗して鉱工業生産も持ち直しているということでございますので、駆け込みの反動というものに起因する下押し圧力は収束しつつあるというふうに思います。

そこで、その他の様々の指標を見ますと、これまでやや低調だった輸出もこの二四半期ほど伸びておりまして、一月の指標も良かったということでありますので、全体として緩やかな回復基調ということはその通りであるというふうに思います。

一方、この原油価格の下落の影響は、一挙に直ちに出るというよりも若干のタイムラグを伴って出てきますので、やはり消費者物価指数自体は短期的にはもうちょっと上げ幅が縮小する可能性は高いと思っております。

ただ、御指摘のように、経済全体の好循環が基本的に続いているという中で景気が緩やかに回復しているということでありますので、賃金の上昇も伴って物価もいずれ上昇していくと。そのタイミングとしては、原油価格の下落が、昨年の夏から始まって今年の初めまで大幅に下落して、今ちょっと反転しているというところでありますので、そういったものの影響が剥落するタイミングには消費者物価の上昇率は上げ幅を拡大していくのではないかというふうに思っております。

中山恭子君

二%の達成ということが見えてくれば、この委員会でもよく話題になります出口の問題が大きく話題になってくると思っております。

私自身は、黒田総裁始め日銀の皆様がこの今の経済情勢に非常に敏感にといいましょうか、神経をとがらせて集中して運営してくださっているというように、そういった意味で、その対応に心から敬意を表しているものでございます。

今後も、その出口政策をいつ取るのか、どういう形で取るのかということを今問うつもりは全くございません。非常に難しい、さらにこの後、黒田総裁、日銀にとって大きな仕事が待っていると。いかにして安定的な緩やかな形で抑えていけるのか、緩和の政策をどうやって縮めていくのか、大変重要な大きな仕事であろうと思いますし、金利水準についても、正常な金利水準というのが一体どのくらいなのか私にはさっぱり分かりませんけれども、そういったことについても十分御検討をいただきながら、緩やかな形で安定した経済が持続していくことについて、大変な仕事かもしれませんが、是非皆様で力を合わせてしっかりした政策を取っていただけたらと、適切な、適正な金融政策を取っていただけたらと心から期待しながらお願いする、そんな思いで過ごしております。

ただ、そのときに、やはり、先ほど西田先生の方からもありましたけれども、金融政策だけで全てをやっていくというのは非常に困難な話であろうと考えておりまして、これあと二つあるんですけれども、一つは、インフラ拡大のために、今日は財務省からお越しくださってありがとうございます、IMFのラガルド専務理事が二月六日に、より強力な政策ミックスが必要である、需要を支えるために緩和的な金融政策が引き続き不可欠であると同時に、財政調整は可能な限り成長と雇用に配慮したものであるべきだ、中でも質の高いインフラ投資の拡大のための野心的な新計画を強く支持しますと述べていらっしゃいます。

そういった意味で、持続的な経済成長に向けて、財務省として、質の高いインフラ投資、異次元の公共事業計画を全国規模で長期計画を立てて進める今非常に良い時期であると考えておりますが、財務省の御意見、また黒田総裁の御意見もあればお聞きいたしたいと思います。

政府参考人(岡本薫明君)

お答え申し上げます。

先生御指摘のございましたIMFのラガルド専務理事がこの二月六日にG20のコミュニケに関連しまして御指摘のような御発言をされておりまして、背景といたしましては、IMF、昨年十月のワールド・エコノミック・アウトルックの中でインフラ投資について触れているくだりがございまして、その中で、明確なニーズがあって、効率的な投資を行える国では公共投資を増やし得るということを御指摘をしております。一方で、そのくだりの中で、こうした指摘は全ての国に当てはまるというわけではなくて、既に債務残高対GDP比が高い国々では一方でリスクがあるという指摘も行っております。また、IMFは、日本に対しましては、非常に高い水準にある公的債務の状況に鑑みると、財政規律の信頼性の確立が必要という指摘も行っているところでございます。

ただ一方で、もちろん、現在、経済再生に向けていろいろな努力をしている中でございますけれども、公共投資につきましては、こういった財政事情又は将来の人口減少といったようなことも踏まえながら、緊急性の高い老朽化対策とか防災・減災対策等のニーズがございますので、そういったような分野に重点化しながら、御指摘のように質の高い社会資本整備を適切に実施していくと。それをどのように計画的にやっていくかということは、また国土交通省なんかともよく相談しながら進めていく必要があると考えております。

参考人(黒田東彦君)

インフラ投資促進に対する政策については、今財務省の方からお話がありましたので、私から具体的には申し上げませんが、私自身、先日のイスタンブールでのG20の財務大臣・中央銀行総裁会議に出席いたしまして、そこでいろいろ議論がありまして、その中で、インフラを含む投資戦略を各国が策定して、G20全体として投資促進をするということが共同声明で出されております。

そういうことを踏まえて一般論として申し上げますと、日本経済が持続的な成長を達成していくためには、一方で、国全体として財政運営に対する信認をしっかり確保するとともに、民間の経済主体の前向きな動きを引き出しながら、やはり我が国の経済の成長力を強化していくということが重要であろうというふうに考えております。

中山恭子君

G20の会議の共同声明の中で、特にユーロ圏と日本においては回復が緩慢であるというような指摘までされている状態でございますので、しかも、先ほどの経済見通しですか、昨年十月のあれでは、しっかりした投資であれば、良い公共事業、投資であれば、そこは借入れをしてやった場合であっても元が取れるという報告まで出されている状態でございますから、是非財務省、日銀と両方で、やり方はいろいろあろうかと思いますので、進めていただきたいと思っております。

もう一点、金融政策で、先ほど藤巻先生からもありましたが、デフレ脱却調査会というので参考質疑を行った中で、この金融政策というのが非常に幅の広い、あらゆる分野に関連する政策であるということをお三方から随分と指摘されまして、実感いたしました。人口減少ですとか高齢化、労働力の問題、家族の在り方などについてまで金融政策というのは影響すると、又はそういったものを併せて考えた上で金融政策を取っていく必要があるだろうということを痛感したところでございます。

日銀の独立性というのが大変大事であるということは元々認めておりますけれども、例えば財政当局や他の経済関係者と緊密な関係を持つことが、ある意味では金融政策を取っていく上で非常に重要なポイントになると考えておりまして、黒田総裁はもうそういった、何というんでしょう、連携というか、いろいろな話合いというのもお持ちだとは思いますけれども、制度的に何らかのものがあってもよいように考えるんですが、いかがでございましょうか、黒田総裁に伺います。

参考人(黒田東彦君)

一九九八年に施行されました現在の日銀法、言わば新日銀法の下で日本銀行は政府から完全に独立した形になったわけですが、それと同時に、金融政策も経済政策の一環ですので、政府と緊密に協調するという条項も新日銀法に入っております。したがいまして、必要に応じていろんな形で政府とも連絡をし、協調をしております。

連絡会のようなものは金融庁と日本銀行が昨年つくったものがございますけれども、そういった公式のものというのは日本銀行とほかの官庁との間ではありませんが、常日頃からいろいろな情報交換はいたしておりますし、それから、これも新日銀法の下で定められているとおり、金融政策決定会合には政府からの二人の代表の方が議論に参加される、もちろん議決権はございませんけれども、議論に参加されるということがありますので、様々な形で政府とは連絡、協調をしているということであります。

中山恭子君

今後もしっかりした金融政策を取っていただくことをお願いして、質疑を終わります。


投稿日時: 2015/2/23

中山恭子君

次世代の党、中山恭子でございます。

安倍総理に対し、会派を代表して、施政方針演説に関し、質問いたします。

まず、平和の維持について伺います。

今般のISによる残虐な殺人行為には強い憤りと悲しみを感じています。改めて、犠牲者の皆様に心から哀悼の意をささげます。

今回、安倍内閣が自ら被害者の救出に当たったことは、画期的なことであると敬意を表します。

人質救出がいかに困難なものであるか、一九九九年に中央アジアで日本人鉱山技師の救出に携わった者として十分理解しています。

この拉致事件も、イスラム原理主義者たちが中央アジアのフェルガナ地方にイスラム国の建設を目指して活動していたさなかに起きた事件でした。四人の被害者が無事解放された後、ウズベキスタンの関係者を通してアフガニスタンのタリバンに日本をテロの対象とするのかと問いただしましたら、自分たちは日本が米国によって原爆を落とされた国であることは知っている、しかし、日本は欧米諸国の一員であり、攻撃の対象となるとの返答がありました。

私は、政治家の最も重要な役割は平和を維持することであると考えています。今、国際社会は激動の中にあります。国際テロの組織の動きは一か国にとどまる問題ではなく、国際社会全体に広がる問題であり、一丸となって対抗しなければ防げません。

総理は、日本が国際社会の一員としての役割を果たしつつ、平和を維持していくことについてどのようにお考えか、御所見を伺います。

次に、北朝鮮による拉致問題について伺います。

今回の人質救出の動きを見ながら、私は北朝鮮によって拉致された被害者に思いをはせました。北朝鮮に監禁されている被害者の多くは、両手両足を縛られ、猿ぐつわをはまされ、船底に押し込まれて連れ去られた日本の人々です。北朝鮮工作員が日本国内に侵入することを防げず、拉致されたことが分かっていながら放置してしまった案件であり、現に今も続いている非道なテロであります。

今回の総理の施政方針演説を伺い、私は危惧の念を抱きました。総理は、昨年、所信表明演説で、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国に向けて全力を尽くしてまいりますと述べられました。しかし、今年の施政方針演説では、拉致問題について、北朝鮮は、迅速な調査を行い、一刻も早く全ての結果を正直に通報すべきでありますと述べられ、被害者の救出や帰国については一言も触れておりません。

この違いは何を意味しているのでしょうか。総理は、被害者の救出に向けての熱意を失われたのでしょうか。又は、新たな情報に基づく判断なのでしょうか。総理、その真意をお聞かせください。

憲法改正について伺います。

自民党は、結党時から現行憲法の自主的改正をうたっていますが、最近は環境権や緊急事態条項など受け入れやすいものから改正するとしています。

自民党の改正草案QアンドAにありますように、現行憲法は主権が制限された中で制定された憲法であり、前文を始め、独立国として欠落している項目など、重要な改正が必要であることを考えれば、その整合性を確保するためにも一括改正することが望ましいと考えますが、いかがでしょうか。総理の御見解を伺います。

教育の再生について伺います。

教育の大切さは言をまちません。ゆとり教育が見直され、教育改革が着実に進められていることを高く評価します。

しかし、占領政策から派生した自虐教育が七十年もの長きにわたっていまだに続いており、ゆがんだ教育がゆがんだ国家観を形作っています。第一次安倍内閣で改正された教育基本法では、国を愛する心という表現が使えず、国を愛する態度を養うとなっています。愛国心という言葉を使うことがはばかられるような国であってはなりません。

総理の言われる、日本を取り戻すために、家族、ふるさとを大切にし、生まれた国に誇りを持ち、豊かな心を育む教育を行うことが大切であると考えます。そして、それが他の国の人々、文化を尊重することにつながります。

教育の再生、教育基本法の再改正が必要であると考えますが、総理の御見解をお聞かせください。

外交の在り方について伺います。

日本の外交は、これまで、経済支援に頼り、上辺の友好関係を重視する余り、日本をおとしめている慰安婦問題や南京事件などについて、日本の名誉を守るための毅然とした対応をしてきませんでした。

史実に基づき真実の姿をしっかりと主張し、正しい理解を得ることによってのみ真の友好関係を築けると考えますが、総理の御見解を伺います。

公共事業について伺います。

公共事業は、政府が責任を持って実施しなければならない、まさに国の仕事です。公共インフラは、人々が快適に生活するための基礎であり、生産に不可欠な要素であります。

昨年十月に発表されたIMFの世界経済見通しでは、これまで公共事業は無駄であるとしていた考え方を変更し、インフラの必要性がある国では今がインフラ推進の好機である、また、公共投資は生産の要であり、借入資金による公共インフラ投資は正しく行われるならば元が取れるだろうと指摘しています。

今の日本の状況を見れば、老朽化した橋、トンネル、上下水道など、社会インフラの再建や防災インフラの強化は喫緊の課題です。

震災に強い共同溝の敷設、景観を損なうことなく津波を防ぐ町づくりを、例えば二百兆円規模の基金をつくり、全国規模、長期計画の下で推進する必要があると考えますが、総理の御見解を伺います。

文化による国際貢献について伺います。

長い歴史の中で育まれた日本の文化は、相手のことを思いやり、美しいものを尊ぶ奥行きの深い文化です。

二十世紀は西洋文明が支配した世紀と言われますが、二十一世紀はそれぞれの国や地域の文化の大切さが認められ、文化の交流が深まる世紀になると考えています。

日本は、国際文化交流の拠点として非常に適した国であります。日本各地で、あらゆる国々、多くの民族が集まる国際的な文化交流の祭典を開催し、その後百年継続することを目指すなら、日本は世界から、文化の国、世界の文化交流が行われる国として親しまれ、国際社会に大いに貢献することができると考えます。

世界の文化が輝き、あふれ、交流する場、そんな日本をつくっていこうではありませんか。若者たちも高齢者も生き生きと動き出すでしょう。地方創生にもつながります。

この構想について総理の御見解をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)

〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

内閣総理大臣(安倍晋三君)

中山恭子議員にお答えをいたします。

国際テロ組織への対処についてお尋ねがありました。

国際社会は一致団結してISILやアルカイダ等の国際テロ組織と闘う決意を鮮明にしており、国連安保理はこれらの国際テロ組織を非難し、資金の提供、武器の供与、戦闘員の移動、身の代金の支払等を禁じる決議を累次にわたって採択してきています。

我が国としても、これら国際テロ対策関連の安保理決議を厳格に履行するとともに、食糧、医療などの人道支援を拡充し、テロと闘う国際社会と一丸となって世界の平和に積極的に貢献するよう全力で取り組んでまいります。

拉致問題についてお尋ねがありました。

拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、私の被害者の救出に向けた熱意は、昨年の施政方針演説のときといささかも変わっておりません。昨年との違いは、北朝鮮が国防委員会から特別の権限を付与された特別調査委員会を立ち上げ調査を開始したことであり、その観点から、今年の施政方針演説では、拉致問題について、北朝鮮は、迅速な調査を行い、一刻も早く全ての結果を正直に通報すべきでありますと述べたところであります。

いずれにせよ、御家族が自らの手で被害者を抱き締める日が訪れるまで私の使命は終わりません。全ての拉致被害者の救出に向けて、対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、全力を尽くしてまいります。

憲法改正の方法についてお尋ねがありました。

憲法改正の原案は、国会法において、内容において関連する事項ごとに区分して個別に発議する旨定められております。これは、個別の事項ごとに民意を正確に反映させるという要請と相互に矛盾のない憲法体系を構築するという要請とを調和させる趣旨であると承知しています。

憲法の改正については、一つ一つが大変重い課題であり、時間が掛かろうとも丁寧に一つ一つ審議をしていくことが重要と考えます。実際にどの条項から、またどのように改正していくかについては、国民的な議論の深まりや憲法審査会における検討を踏まえ判断されるべきものと考えます。

愛国心と教育基本法の再改正についてのお尋ねがありました。

第一次安倍内閣で改正した教育基本法では、教育の目標として、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛する態度を養うことを規定するとともに、学校教育法や学習指導要領を改め、基本法の理念に沿った教育内容の充実を図ったところです。

子供たちが国に誇りを持ち、郷土を大切にできるようにするためには、教育基本法を再び改正するのではなく、現在の基本法の理念に沿って教育を充実していくことが重要と考えます。今後、道徳教育の抜本的な改善、充実を進めるなど、教育再生に全力で取り組んでまいります。

日本の名誉を守るための毅然とした対応についてお尋ねがありました。

我が国としては、客観的な事実に基づく正しい歴史認識が形成され、日本の取組に対して国際社会から正当な評価を受けることを強く求めていきます。国際社会の正しい理解を得るべく、これまで以上に戦略的かつ効果的な発信を強化してまいります。

共同溝等についてお尋ねがありました。

インフラの整備に当たっては、従来より、社会資本の老朽化対策や防災・減災対策などに重点化して行ってきているところです。特に、御指摘の共同溝については、防災の観点からも、また町づくりの観点からも重要な施設と認識しております。今後も、国民の生活を守るため、真に必要な社会インフラの整備を着実に進めてまいります。

国際文化交流についてお尋ねがありました。

二十一世紀は、それぞれの国や地域の文化が大切にされ、相互尊重の精神の下、文化の交流が深まる世紀になってほしいと期待しています。その中で、日本が国際文化交流の拠点となり、世界の文化が輝きあふれ交流する場を提供できるなら、こんなにすばらしいことはありません。そうなれば、御指摘のとおり、若者たちも高齢者も生き生きと動き出し、地方創生にもつながると考えます。是非、この場におられる議員の皆様と力を合わせ、このような日本をつくっていきたいと思います。(拍手)



投稿日時: 2015/2/19

中山恭子君

次世代の党、中山恭子でございます。

安倍総理に対し、会派を代表して、施政方針演説に関し、質問いたします。

まず、平和の維持について伺います。

今般のISによる残虐な殺人行為には強い憤りと悲しみを感じています。改めて、犠牲者の皆様に心から哀悼の意をささげます。

今回、安倍内閣が自ら被害者の救出に当たったことは、画期的なことであると敬意を表します。

人質救出がいかに困難なものであるか、一九九九年に中央アジアで日本人鉱山技師の救出に携わった者として十分理解しています。

この拉致事件も、イスラム原理主義者たちが中央アジアのフェルガナ地方にイスラム国の建設を目指して活動していたさなかに起きた事件でした。四人の被害者が無事解放された後、ウズベキスタンの関係者を通してアフガニスタンのタリバンに日本をテロの対象とするのかと問いただしましたら、自分たちは日本が米国によって原爆を落とされた国であることは知っている、しかし、日本は欧米諸国の一員であり、攻撃の対象となるとの返答がありました。

私は、政治家の最も重要な役割は平和を維持することであると考えています。今、国際社会は激動の中にあります。国際テロの組織の動きは一か国にとどまる問題ではなく、国際社会全体に広がる問題であり、一丸となって対抗しなければ防げません。

総理は、日本が国際社会の一員としての役割を果たしつつ、平和を維持していくことについてどのようにお考えか、御所見を伺います。

次に、北朝鮮による拉致問題について伺います。

今回の人質救出の動きを見ながら、私は北朝鮮によって拉致された被害者に思いをはせました。北朝鮮に監禁されている被害者の多くは、両手両足を縛られ、猿ぐつわをはまされ、船底に押し込まれて連れ去られた日本の人々です。北朝鮮工作員が日本国内に侵入することを防げず、拉致されたことが分かっていながら放置してしまった案件であり、現に今も続いている非道なテロであります。

今回の総理の施政方針演説を伺い、私は危惧の念を抱きました。総理は、昨年、所信表明演説で、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国に向けて全力を尽くしてまいりますと述べられました。しかし、今年の施政方針演説では、拉致問題について、北朝鮮は、迅速な調査を行い、一刻も早く全ての結果を正直に通報すべきでありますと述べられ、被害者の救出や帰国については一言も触れておりません。

この違いは何を意味しているのでしょうか。総理は、被害者の救出に向けての熱意を失われたのでしょうか。又は、新たな情報に基づく判断なのでしょうか。総理、その真意をお聞かせください。

憲法改正について伺います。

自民党は、結党時から現行憲法の自主的改正をうたっていますが、最近は環境権や緊急事態条項など受け入れやすいものから改正するとしています。

自民党の改正草案QアンドAにありますように、現行憲法は主権が制限された中で制定された憲法であり、前文を始め、独立国として欠落している項目など、重要な改正が必要であることを考えれば、その整合性を確保するためにも一括改正することが望ましいと考えますが、いかがでしょうか。総理の御見解を伺います。

教育の再生について伺います。

教育の大切さは言をまちません。ゆとり教育が見直され、教育改革が着実に進められていることを高く評価します。

しかし、占領政策から派生した自虐教育が七十年もの長きにわたっていまだに続いており、ゆがんだ教育がゆがんだ国家観を形作っています。第一次安倍内閣で改正された教育基本法では、国を愛する心という表現が使えず、国を愛する態度を養うとなっています。愛国心という言葉を使うことがはばかられるような国であってはなりません。

総理の言われる、日本を取り戻すために、家族、ふるさとを大切にし、生まれた国に誇りを持ち、豊かな心を育む教育を行うことが大切であると考えます。そして、それが他の国の人々、文化を尊重することにつながります。

教育の再生、教育基本法の再改正が必要であると考えますが、総理の御見解をお聞かせください。

外交の在り方について伺います。

日本の外交は、これまで、経済支援に頼り、上辺の友好関係を重視する余り、日本をおとしめている慰安婦問題や南京事件などについて、日本の名誉を守るための毅然とした対応をしてきませんでした。

史実に基づき真実の姿をしっかりと主張し、正しい理解を得ることによってのみ真の友好関係を築けると考えますが、総理の御見解を伺います。

公共事業について伺います。

公共事業は、政府が責任を持って実施しなければならない、まさに国の仕事です。公共インフラは、人々が快適に生活するための基礎であり、生産に不可欠な要素であります。

昨年十月に発表されたIMFの世界経済見通しでは、これまで公共事業は無駄であるとしていた考え方を変更し、インフラの必要性がある国では今がインフラ推進の好機である、また、公共投資は生産の要であり、借入資金による公共インフラ投資は正しく行われるならば元が取れるだろうと指摘しています。

今の日本の状況を見れば、老朽化した橋、トンネル、上下水道など、社会インフラの再建や防災インフラの強化は喫緊の課題です。

震災に強い共同溝の敷設、景観を損なうことなく津波を防ぐ町づくりを、例えば二百兆円規模の基金をつくり、全国規模、長期計画の下で推進する必要があると考えますが、総理の御見解を伺います。

文化による国際貢献について伺います。

長い歴史の中で育まれた日本の文化は、相手のことを思いやり、美しいものを尊ぶ奥行きの深い文化です。

二十世紀は西洋文明が支配した世紀と言われますが、二十一世紀はそれぞれの国や地域の文化の大切さが認められ、文化の交流が深まる世紀になると考えています。

日本は、国際文化交流の拠点として非常に適した国であります。日本各地で、あらゆる国々、多くの民族が集まる国際的な文化交流の祭典を開催し、その後百年継続することを目指すなら、日本は世界から、文化の国、世界の文化交流が行われる国として親しまれ、国際社会に大いに貢献することができると考えます。

世界の文化が輝き、あふれ、交流する場、そんな日本をつくっていこうではありませんか。若者たちも高齢者も生き生きと動き出すでしょう。地方創生にもつながります。

この構想について総理の御見解をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)

〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕

内閣総理大臣(安倍晋三君)

中山恭子議員にお答えをいたします。

国際テロ組織への対処についてお尋ねがありました。

国際社会は一致団結してISILやアルカイダ等の国際テロ組織と闘う決意を鮮明にしており、国連安保理はこれらの国際テロ組織を非難し、資金の提供、武器の供与、戦闘員の移動、身の代金の支払等を禁じる決議を累次にわたって採択してきています。

我が国としても、これら国際テロ対策関連の安保理決議を厳格に履行するとともに、食糧、医療などの人道支援を拡充し、テロと闘う国際社会と一丸となって世界の平和に積極的に貢献するよう全力で取り組んでまいります。

拉致問題についてお尋ねがありました。

拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、私の被害者の救出に向けた熱意は、昨年の施政方針演説のときといささかも変わっておりません。昨年との違いは、北朝鮮が国防委員会から特別の権限を付与された特別調査委員会を立ち上げ調査を開始したことであり、その観点から、今年の施政方針演説では、拉致問題について、北朝鮮は、迅速な調査を行い、一刻も早く全ての結果を正直に通報すべきでありますと述べたところであります。

いずれにせよ、御家族が自らの手で被害者を抱き締める日が訪れるまで私の使命は終わりません。全ての拉致被害者の救出に向けて、対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、全力を尽くしてまいります。

憲法改正の方法についてお尋ねがありました。

憲法改正の原案は、国会法において、内容において関連する事項ごとに区分して個別に発議する旨定められております。これは、個別の事項ごとに民意を正確に反映させるという要請と相互に矛盾のない憲法体系を構築するという要請とを調和させる趣旨であると承知しています。

憲法の改正については、一つ一つが大変重い課題であり、時間が掛かろうとも丁寧に一つ一つ審議をしていくことが重要と考えます。実際にどの条項から、またどのように改正していくかについては、国民的な議論の深まりや憲法審査会における検討を踏まえ判断されるべきものと考えます。

愛国心と教育基本法の再改正についてのお尋ねがありました。

第一次安倍内閣で改正した教育基本法では、教育の目標として、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛する態度を養うことを規定するとともに、学校教育法や学習指導要領を改め、基本法の理念に沿った教育内容の充実を図ったところです。

子供たちが国に誇りを持ち、郷土を大切にできるようにするためには、教育基本法を再び改正するのではなく、現在の基本法の理念に沿って教育を充実していくことが重要と考えます。今後、道徳教育の抜本的な改善、充実を進めるなど、教育再生に全力で取り組んでまいります。

日本の名誉を守るための毅然とした対応についてお尋ねがありました。

我が国としては、客観的な事実に基づく正しい歴史認識が形成され、日本の取組に対して国際社会から正当な評価を受けることを強く求めていきます。国際社会の正しい理解を得るべく、これまで以上に戦略的かつ効果的な発信を強化してまいります。

共同溝等についてお尋ねがありました。

インフラの整備に当たっては、従来より、社会資本の老朽化対策や防災・減災対策などに重点化して行ってきているところです。特に、御指摘の共同溝については、防災の観点からも、また町づくりの観点からも重要な施設と認識しております。今後も、国民の生活を守るため、真に必要な社会インフラの整備を着実に進めてまいります。

国際文化交流についてお尋ねがありました。

二十一世紀は、それぞれの国や地域の文化が大切にされ、相互尊重の精神の下、文化の交流が深まる世紀になってほしいと期待しています。その中で、日本が国際文化交流の拠点となり、世界の文化が輝きあふれ交流する場を提供できるなら、こんなにすばらしいことはありません。そうなれば、御指摘のとおり、若者たちも高齢者も生き生きと動き出し、地方創生にもつながると考えます。是非、この場におられる議員の皆様と力を合わせ、このような日本をつくっていきたいと思います。(拍手)



投稿日時: 2014/12/15

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

この委員会のテーマ、日本、特に地方の活性化の問題は、非常に大切な重要な問題であると考えておりまして、今日は総理にお伺いしたいと思っております。

政府が地方のことに目を向けて、心を向けてくださったこと、まさに時宜を得た施策であると考えておりまして、地方をどのようにつくっていくのか、これからの日本の姿を決めると言っても過言ではないと考えております。

私自身は、日本から田舎が失われるということは大変残念なことであり、あってはならないことと思っております。都会は都会らしく高いビルの建つ町があり、ただそこに人々が集中するのではなく、田園や中山間地にも人々が暮らす村、田舎があるという、そういう国であってほしいと考えております。人口減少、高齢化で田舎を維持するのは面倒だから都会に集中しようではなく、田舎や田園を人の住む大切な場所とするにはどうしたらよいのかを検討することが重要であり、次世代のことを考えても、そのことをおろそかにしてはならないと考えております。

ここ二、三十年、公共事業は悪であると言われてまいりました。公共事業は、悪用されることはあってはなりませんが、これは政府が責任を持って実施しなければならない、まさに国の仕事であると考えております。必要な公共事業は進めなければなりません。もしこれを怠れば、次の世代の人々から、現政府の怠慢、国の怠慢であると受け止められても致し方のないことだと思っております。

先日、うれしいことに、国際通貨基金、IMFが、これまでIMFの中では日本の公共事業は無駄なものであるという評価が続いておりました。ただ、世界経済見通し二〇一四・一〇という、二〇一四年十月に出されたIMFの世界経済見通しでは、この日本の公共事業に対する考え方が変わってきております。

例えば、その要点でございますが、インフラの必要性がある国では、インフラ推進の今が適当な時期である。公共投資は生産の要である。公共投資の拡大は、特に経済に余剰能力があり投資効率が高い場合、短期、長期にかかわらず産出高を押し上げる。三番目に、ちょっと長いですが、借入資金によるプロジェクトは、効率的な投資が明確に特定されたニーズを満たすことができれば、債務の対GDP比率を上昇させることなく、産出高に大きな効果をもたらし得る。つまり、公共インフラ投資は、正しく行われるならば元が取れると。ここまでIMFの見通しでは言い切っております。

そういった中で、デフレ脱却を確実なものとするには、アベノミクス、これは大変重要な良い政策だと思っておりますが、第二の矢がまだ足りていないと考えています。日銀は、十月三十一日、追加の金融緩和を決めました。十一月五日の黒田総裁の講演では、物価上昇率二%を目指して、緩和手段に限りはない、何でもやると発言されています。第一の矢については、非常に頑張って行われており十分効果的に実行されていると思いますが、第二の矢である機動的な財政政策、これまでなおざりにされていた分を含めて、大胆な公共事業の実施が必要であると考えております。

まさに異次元と言っていいような公共事業、非常に特定して、しっかりした、間違いのない公共事業ということに限定してもよろしいかと思いますが、もう老朽化した社会インフラの整備ですとか防災用の施設については、思い切った形で日本国全部に対して実施していく必要があると考えますが、総理、いかがお考えでしょうか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

インフラ整備、正しい公共事業は、これはまさに私は未来への投資でありまして、次の世代に引き渡すしっかりとした資産であろうと、このように思います。

今から五十年前、新幹線ができました。あのときは国鉄時代ですね、新幹線ができて、名神高速道路ができて、東名高速道路ができました。黒部第四ダムもそうですが。あのときは、日本はお金がなくてみんな世界銀行から、海外からお金を借りた。それは間違っていたのかといえば、それがあったからこそ経済は高度経済成長を成し遂げ、しっかりとした富をつくってきて、そして、それを財産として社会保障制度も築いてきたと言ってもいいんだろうと、このように思います。

近年は、災害が多発をしております。そこから日本人の命を、財産を守ることも私たちの使命なんだろうと、このように思います。そして同時に、今進めている、委員もおっしゃったように、成長軌道への早期復帰を目的とする経済対策を実施するという観点も大切であります。

そういう観点から、社会資本の老朽化対策、防災・減災対策や物流・交通ネットワークの整備など、我が国の成長力を高める事業などに重点化を行ってきたところでございますが、今後とも、国民の生命を守るということと同時に、今申し上げましたように、国としての競争力を高めていく、国民の生活を豊かにする、そして、経済を成長させていくという観点から、真に必要な社会インフラの整備を着実に進めていく考えであります。

中山恭子君

ありがとうございます。大変力強いお言葉をいただきました。

余り時間がありませんので、早速にその中の一つとして、共同溝を全国に展開して設置していただきたいと考えております。

取りあえず資料をお渡ししてありますが、その後ろから二ページ目の上の方に図がございます。今、電柱の地中化というのが法律として進められておりますが、もちろん電柱の地中化は大変重要なことでございますが、電柱を地下に埋めるものも含めて、この最初の図を御覧いただければ分かります。

一番上の二枚の図でございますが、左側、これは土管を地中に埋めてあります。ガス工事です。ガスとか上水道、下水道。そして、ここにもう一つ土管が埋められるということになりますが、今この時代、私たちがやるべきものは、その右側の図又は真ん中の図ですけれども、道路の下に大きなトンネルを掘り、これは今非常に技術で、掘削工事ができるそうでございます、上を開かなくても。その中に上水道、電線網、情報網、ごみ処理網といったものを全て埋める。目に見える形で土管があるわけでございますので、防災に関しては非常に強い施設となります。そして、土を掘り返すことはもうなくなります。

もう一つは仙台、これは横浜の図でございますが、仙台にもありまして、仙台のものもこの間の地震でも無事だったそうでございます。

時間が来ておりますが、そこについて一言、お考えいただければ。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

共同溝については、震災時のライフラインの機能の保全といった防災の観点からも、また電線の地中化により景観が良くなるといった町づくりの観点からも重要な施設であると認識をしています。

具体的な整備状況としては、全国で計画約六百キロメートルのうち約五百六十キロメートルが完成をしており、このうち東京二十三区内では計画約百三十キロメートルのうち約百二十キロメートルまで完了しているというふうに聞いております。

引き続き、ライフラインの各事業者と連携をしながら共同溝の整備を進めてまいりたいと思います。

ただいま仙台の例を挙げられたわけでございますが、そうした効果が十分に発揮をされているということも勘案しながら進めていきたいと、このように思います。

中山恭子君

ありがとうございました。終わります。

委員長(関口昌一君)

以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。

内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。

─────────────

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

この創生法案、非常に重要な法案と考えておりますので、今日は石破大臣にお伺いしたいと思っております。

この創生法案、目的が、国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保及び地域における魅力ある多様な就業の機会の創出を一体的に推進することが重要であるとされております。

この中で、今日お伝えしたいと思いますのは、地域を、地方を創生するに当たって、日本が持っている文化の力をその基礎に置いてはいかがでしょうかということでお伺いしたいと思っております。

人々の幸福、幸せな生活、そして平和を根底で支えていますのは文化だと考えております。二十世紀は西洋文明の世紀と言われました。二十一世紀は、西洋だけではなく、アジアを中心に様々な地域や国が自立して、それぞれの文化の大切さを再認識し、交流を深め、発展させる世紀になると考えております。

その中で、日本はそれぞれの文化を受け入れることができます。日本文化の目で相手を評価するということはございません。そういった意味で、日本こそがこの二十一世紀、国際社会の中で文化の底力で貢献できる国であると考えておりますが、石破大臣のお考えはいかがでしょうか。

国務大臣(石破茂君)

委員御指摘のとおり、二十世紀型のモデルから二十一世紀型のモデルというものを我が国がつくっていかなければならないと思っております。我が国は課題先進国でありますだけに、その解決をどこよりも早く示すことが、我が国が国際社会に対して果たすべき責任だというふうに私は理解をいたしておるところでございます。

委員御指摘の文化というもの、日本は確かに世界中の文化を受け入れる、見下したりしないというところであって、それの融合というものを図ることもできるものだと思っております。

私は、この仕事になりましてから、北海道から九州、沖縄まであちらこちらの例を学習させていただいておりますが、本当に文化というもの、芸術というもの、それで町が活性化している、そしてまたそれに引き寄せられるように外国から大勢の方がお越しいただいて、そこでまた新たな融合が生じ、地域が活性化しているという例を本当にたくさん見させていただきました。

委員の御指摘をよく踏まえまして、この文化というものを基礎とした地域創生というものに力を尽くしてまいりたいと存じます。

中山恭子君

大臣からそのようなお言葉をいただきまして、本当に心強いことと思っております。

各地をお回りの中で、日本の文化というもの、どれほど質が高いか、そして地域の方々が文化的な面を、もう二千何百年もずっと培ってきた文化が今輝いているという、今というかずっとですけど、日本ではそういったものが輝くということを非常に大切なことと思っております。

いつでしたか、フランスで文化大臣を務めたジャック・ラングさんにお会いしました。ミッテラン大統領が就任した一週間後くらいに、ミッテラン大統領は文化予算を倍増すると宣言なさって、その一年間は大変だったそうですが、こういったことがフランスの中で基礎にあって、フランスは文化の国というイメージを世界に発信しているというようなことをおっしゃっていました。

また、さらに、文化予算はちびちびと増加してもなかなか物にならない、一気に大幅に一回ですね、予算を付けなければ、文化の国となることというのが非常に難しいというようなこともおっしゃっていました。

また、日本には、もう日本中、優れた文化がたくさんあるけれども、日本の人たちはそれが当たり前だと思っているのではないか、世界の中で見ると、日本の人々が自分たちの持っている文化の価値それから特質に注目をして動き出してくれたらいいのにというようなこともおっしゃっていました。

今日、資料として世界のフェスティバルを──その前に、私自身、自民党におりますときに、ずうずうしくも政調会長のお部屋にお伺いして、自民党の綱領の中に文化関係のものが余りにも少ないではないか、是非、文化の交流について入れてくださいというお願いをいたしました。

二〇一〇年のときの綱領には、世界の文化が日本で輝きあふれ交流する場、そういう日本をイメージしようというものが文章として載っておりますが、残念ながら、今はそれが消えてしまっております。日本の文化の交流というのは載っているんですけれども、世界の文化が日本に集まってきて、そこでヨーロッパの文化もアジアの文化も競演したり競合したり競争したり、いろんな形があっていいと思いますが、日本の中で各国の、各地域の文化が交流する、そういう場をつくってみてはいかがでしょうかという提案をいたしました。あのときは大臣、取り上げてくださったんですけど、どこかで消えてしまいましたので、もう一度、是非御検討いただけたらと思います。

こういったものをお配りしてあります。これは、世界で行われております文化の祭典の主なものを掲げております。

この中で一番古いのはベネチア・ビエンナーレ、左の方にありますが、一八九五年に始まりました。すぐ気が付かれるかもしれませんが、一八九六年は今のスポーツのオリンピックの祭典の第一回目が開催された年でございまして、スポーツの祭典が開かれるのであれば、その前の年にいろんな国の文化の競合、競争をしようということで開かれた現代アートの展示会、祭典でございます。

さらに、その後のところにもそれぞれ資料を付けてありますが、アビニヨン、フランスではアビニヨンという、これは十万ちょっとくらいの小さな町ですが、ここで七月に演劇祭が行われます。その教皇庁の前の庭で開かれまして、世界から例えば五十組くらいの舞台が上演され、それを目掛けて世界中から現代舞台の関係者が集まり、この時期、アビニヨンは五十万を超える人々が一か月近く生活する町になると言われております。

また、イギリス・スコットランドのエジンバラでは音楽祭が開かれております。

日本でも瀬戸内芸術祭ですとか、横浜トリエンナーレ、越後妻有、金沢のいろいろなものが開かれておりますが、国としてこういった芸術祭、祭典をよりネット化し、さらにそれぞれの地域で、例えば民謡の世界の大会を開くとか、あらゆる、料理でもいい、漫画でもいい、アニメでもいい、いろんな種類の文化の、世界中の人々が集まる、そういう祭典を開いていったら、これはまさに、先ほど大臣おっしゃいましたけれども、地方が文化で活性化する、その可能性は日本の場合、特に非常に大きいものと考えておりますので、それぞれの地域で文化の交流ということを中心に地域創生を行っていくということについて、済みません、もう一度大臣のお考えをお聞かせください。

国務大臣(石破茂君)

この法案、今御審議をいただいておりますが、この法案の中には、それぞれの市町村が五年後を目途とした総合戦略を立てていただくということにいたしております。

繰り返しになって恐縮ですが、本当にあちらこちらで文化を中心とした町づくり、それは日本国だけにとどまるものではない、世界中から人がやってきて、また新たな文化も紹介をされるということがございます。

ですから、これから先、地方において総合戦略が立てられますときに、この文化を使った地域づくりというものに対しまして、国といたしましてもいろんな支援をしてまいりたいと思っております。もうあちらこちらで、本当に文化というのはこんなに大きな力を持つものかということを再認識をさせていただいているところでございまして、国としても必要な支援はしていかねばならないと思っております。

中山恭子君

例えば、瀬戸内芸術祭というのが三年ごとに開かれております、トリエンナーレと。

来年が第三回目かと思いますが、二回目のときに、男木島という小さな島の展示会を見に参りました。第一回目に展示された世界から集まった芸術家が作ったものが残っておりまして、二回目のものと合わせますと、男木島自体が非常に芸術あふれると言っていいんでしょうか、大変豊かな町になっておりました。

また、その地域は、それこそ高齢者の方が多うございますが、その方々が非常に元気にお客さんを迎え、案内し、非常に活発に活動をしていらっしゃる様子が見えました。

また、ここは小中学校が閉鎖されておりましたが、海外からの人々、国内の人々が三年ごとにたくさん来るということもありまして、その間にも人々が集まるそうで、今年の四月からこの小学校は再開しているというように伺っております。

ただ、この芸術祭と言っていいんでしょうか、文化祭、いろんな種類のものがあってよいかと思いますが、日本だけで、そこにちょっと外国人が入るというのではなくて、世界が認知する最高の人の能力の最高のものをぶつけ合う、そしてそこから新しいものが生まれてくる、そういった非常に質の高いもの、それと料理とかもっと一般的なもの、いろんなものが重なり合う必要があると思っております。

この場合、文化省ではなくて今はまだ文化庁ですが、文科大臣のお考え、又は、これは海外からの芸術家の交流が必要になってまいりますので、外務大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。

国務大臣(下村博文君)

ありがとうございます。もう先生のお考え、一〇〇%同感をしておりまして、そのとおりだと思っています。

特に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、これは文化によってやっぱり日本全国津々浦々を活性化させることが可能であると思います。そのときは世界中の方々が訪れて、それはアーティストだけでなくいろんな観光客も来て、そして津々浦々、外国人も一緒になって世界トップレベルの芸術のハブになるようなことを是非していきたい。

そのために、二〇二〇年、文化省も、これは超党派の議連で考えていただいていますが、行革問題がありますので、是非国会で御支援をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。

国務大臣(岸田文雄君)

委員御指摘のように、日本においてこうした国際文化交流の祭典ですとか行事を行うということ、これは芸術家同士が交流することによって文化促進につながる、あるいは国際的な理解を促進する、さらには日本の魅力を発信する、さらには国際文化交流における日本のプレゼンスを高める、こういった点におきまして大変意義ある取組だと思っております。

そして、委員の方から御紹介がありました瀬戸内国際芸術祭ですが、昨年開催されましたときにバングラデシュから百数十人の芸術家が参加するということにおいて、我が国は在外公館を活用しましてそれに協力した、こういった実績がありました。今年初め、バングラデシュ、私も訪問いたしましたが、現地でもこの瀬戸内国際芸術祭、大きな話題になっておりました。

外務省としましても、これからも在外公館ですとかあるいは国際交流基金、こういったものを活用して、こうした取組をしっかり応援していきたいと考えます。

中山恭子君

大変ありがとうございます。

これは日本の子供たちにとっても、本物と子供の頃から付き合うという良い面もありますし、できれば百年、この後ですね、続けられるような、そういう形でお考えいただきたいと思っております。

ありがとうございました。


投稿日時: 2014/12/15

(午前)

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

今日、金融庁が公表しています金融モニタリングレポートを中心に質問したいと考えております。

まずは、二〇〇〇年代に入って以降、複数の地銀が地域統合等を行ってきておりますが、このところ、地銀再編に向けた動きが加速化しているように見えます。今月に入りまして、横浜銀行と東日本銀行が経営統合するという方針を固めたと報道されております。またさらに、九州を地盤とする肥後銀行と鹿児島銀行が経営統合に向けた交渉に入ったとの報道が各報道機関からなされております。横浜、東日本は総資産で地銀第一位に、肥後、鹿児島は地銀第九位になると予想されます。

こうした動きについて金融庁はどのように見ていらっしゃるのか。再編後にあっても利用者の利便を損ねることのないような取組が必要であると考えておりますが、いかがでございましょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

地方金融機関の経営統合という話は、再編とかいろんな表現ありますけれども、これはあくまでも地方の各金融機関の自主判断に基づいて決定されるべきものであろうと、まずそう認識をした上で、その上で一般論として申し上げれば、今、人口減少ということで、岩手の増田さんの話やら何やら出て華々しく随分騒ぎになっておりますけれども。銀行自身も、地域において人口がどんどん減っていくという前提に立てば、地銀としての経営ということも真剣に考えないかぬところだと思いますし、また、金融機関としての仲介業務というものがこれからかなり期待を、今まで以上に期待をされるところになってくると思っておりますので、経営戦略というものを真剣に考えておられる銀行であれば、これはいろいろな意味で、合併というような規模の拡大に限らずいろいろな、地域との連携を密にするという方法を考えていかなければならぬと思いますので、合併自体は、これは単なる手段でありまして目的ではあり得ないと、そう思っておりますので。

是非いろんな意味で、今御指摘になりましたような点を踏まえて、我々としては、どういうか、経営統合に伴っていわゆる支店がなくなって利用者の利便が極端にというか、郵便局のときみたいな話がございましたけれども、そういったものも含めましていろんなことを考えていってもらわないかぬところだと思っております。

中山恭子君

これまで地域銀行は、日本の場合、特に日本ではその地域の良識を具現している、そういう存在であったと思われます。地域銀行は、地銀さんとか、さん付けで呼ばれるほど地域の人々に親しまれ信頼される存在であったし、今もそうであると考えております。その地域の企業を支え、安定した地域社会をつくり、地域銀行が全国各地に存在するということがひいては日本経済の基盤の安定をもたらしていると言っても過言ではないかと思っておりまして、その役割は極めて大きなものがあると考えております。

金融庁が七月四日に初めて公表しました金融モニタリングレポートの中で、今大臣がおっしゃられたように、人口減少とそれに伴う預金減少という状況から、地域銀行が単独の銀行として生き残るためには種々の課題があるということを指摘しています。貸出しに関する収益性が低下しているというようなこと、それから、融資に当たって財務データや担保、保証に依存する傾向があるというようなことが指摘されております。

今後、地域銀行の再編というのは、大臣今おっしゃられましたように、規模だけ大きくなるということが必ずしも良いわけではない、ほかのことも、環境整備などもしないといけないとおっしゃられましたし、再編、規模を大きくすることが目的ではなくて手段であるというようなお話もありました。ただ、そういった中で、やはり地域銀行の再編という流れが必須であるとも言われております。

こういった中で、自らの経営状況を改善していく必要があるという中で、金融庁が昨年十二月に、例えば地銀各行の頭取に金融機関の将来にわたる収益構造についてと題するペーパーを配付していらっしゃるというようなことも聞いておりまして、この地銀再編、金融庁自体は地銀再編を志向している、それを望む方向に動いていらっしゃるのではないかという、そういう立場にあるようにも見えるものですから、麻生大臣の御認識を再度確認しておきたいと思います。

国務大臣(麻生太郎君)

まず最初に、地銀というものの統廃合は、肥後銀行と鹿児島銀行や、いろいろ今例を引かれましたけれども、こういった銀行を金融庁が指導して、合併せいというような指導をしたとか、そういったような要請したという例はございません。

それから、地銀というものは、少なくとも、多くの都銀が過日の、過日というか、もう大分前ですけれども、いわゆる金融危機辺り、九七年、九八年、そうですね、銀行でいえば長銀が潰れ、債券信用銀行も倒産し、多くの名立たる都市銀行がほとんど合併をして、昔の名前で出ていますという銀行は、もう今、三井、三菱、三井住友銀行と東京三菱UFJぐらいですかな、あとは本当に、りそなだかパソナだか分からぬような名前にみんな変わったし、今、昔の銀行の名前言える人って、三和銀行とか協和銀行って今何と言うんですといって、すらっと言える人はこういう特殊な方だけであって、普通は知りませんよ。それほどになった。

しかし、地銀は残ったんですよ。私どもの福岡銀行にしても横浜銀行にしてもみんな残っていますから。それは間違いなく、地場できちんとした対応をしてきたというのが非常に大きかっただろうと思いますし、今、非常に地方ときちっとした関係ができているというのは、やっぱり都銀と違って信用金庫、信用組合を含めまして。これはやっぱり、転勤する範囲が県内とか地域が限られておりましたので、非常に人間関係もしっかりしていた分だけ調査能力も審査能力も高かったという点も私は大きかったと思っておるんですけれども。

いずれにしても、こういったものは自らが経営判断をしていただくことになるんだと思いますので、先ほど申し上げましたように、このモニタリングの話なんかいろいろ私どもはさせていただいておりますし、いろんな意味で、このモニタリングというものを今後やっていくに当たりましては、これは基本的には、言ってあります検証結果としては、とにかく収益管理の態勢と与信の集中度合いと、それと金利のリスク、この三点を課題として主に公表をいたしておるということになっておりますので。

そういった意味では、合併したからそれがちゃんと向上するかという保証は全くありませんので、きちんとした銀行の本来の目的というものを間違えないように、私どもとしてはきちんと対応していきたいと思っております。

中山恭子君

非常に安心するお答えをいただきまして有り難いと思っておりますが、地域経済の牽引力として地域銀行が果たす役割というのは大きいものと考えております。経営統合だけを進めるのではなくて、地域銀行がそれぞれの地域でその役割をしっかり果たしていける、その機能を十分発揮できる環境整備を進めるということの方が大事であろうと考えております。

そういった中で、今大臣もおっしゃられましたが、地域銀行の収益・リスク管理態勢の問題点として、収益管理態勢、与信集中、それから金利リスクというような三点が問題であるということが指摘されております。金融庁としてはそういった問題を全て把握していらっしゃるということでございますので、そこを改善するための施策と言っていいでしょうか、サポートと言っていいでしょうか、そういった事柄を金融庁としては積極的に進めていただくことが大事であろうかと考えております。

例えば、目利きがいなくなってしまって担保だけに頼るようなことを行っているというようなことであれば、例えば地域銀行の人材育成のための研修体制を整備するとか、そういったことを金融庁がリードしていくというようなことも考えられるかと思いますが、いかがでございましょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

これは御指摘のとおり、メガバンクも目利きと言われるようなレベルの人、例えば審査能力とかいろんな表現があろうと思いますが、何も審査能力だけじゃなくて、この企業とこの企業の持っているポテンシャルをくっつけたらこういうものができるとかいろんな、目利きとして幅広く多業種を見ているということも必要なんだと思いますが、そういった目利き能力が低下しているということをメガバンクの方も重々感じておられて、銀行のOB等々をいわゆる再雇用して若手教育を行うなどの取組を始めておられるというのは事実だろうと思っております。

金融庁といたしましても、これはモニタリングの基本方針におきまして、私どもとしては事業性評価の取組というものをやらせていただいておるんですが、そのために目利きの能力の向上というのを考えないけませんので、事業の再生支援等々につきまして先進的な取組などを、今年の十月に出した金融庁の経営改善・事業再生支援における参考事例というのをこうやって作って配付をいたしておりまして、これが平成二十六年の四月、ですから今年の四月にこれの追加の分と、こういったようなものも配らせていただいて、是非こういったようなものに対して、経営者の保証に関するガイドラインをどうするとか、個人保証の話が非常に大きく話題になっておりましたので、こういったものを配付して、いわゆる成功例というように参考にしてもらえればと思って、努力をさせていただいております。

中山恭子君

十分リードしながら、上から目線ではなくて地域の経済発展のために、活性化のために尽くしていただきたいと思っております。

ありがとうございました。

(午後)

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

今、山本先生から税関についてお話がありました。更に言えば、麻生大臣の下には国税局、そして財務局がございます。財務局は非常に地味でおとなしい組織でございますが、今日午前中議論がありました金融問題、金融庁の仕事を引き受けて進めております。是非、財務局についても御理解、御支援いただけたら有り難いことだと思っております。

さて、今、アベノミクスについてのお話もありました。私自身は、第一の矢、日銀の仕事というのは十分効果的に実行されていると考えておりますが、現在、景気がちょっとたるんで、中だるみ状態かと言えるかと思うんですが、その要因の一つとして、第二の矢、機動的な財政政策が弱いのではなかろうかと考えております。

この第二の矢の規模がまだまだ不足しているのではないかと考えておりまして、先日、IMFの世界経済見通し二〇一四・一〇というのが出ていますが、ここでもIMFの方も考え方を相当変えているようでございまして、インフラの必要性がある国ではインフラ推進の適当な時期である、公共投資は生産の要である、そして公共インフラ投資は正しく行われるならば元が取れると、そこまで書き出しております。

そういう追い風もありますので、例えば復興、防災・安全対策、社会インフラの整備を更に進める、場合によっては異次元の財政政策を取って経済規模そのものを拡大していくということを考える時期ではないかと思っております。まさに正しい公共事業を大胆に進める、これが今でしょうという思いがございますが、財務大臣、その点いかがでございましょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

いわゆるマネタリーベースと言われる日本銀行が金融を緩和するお金は銀行まで届くんですが、それから先の市中に散らないと、こういうことを幾らやっても駄目ですというのはもう竹中平蔵の実験の失敗ではっきりしておりますので、これ以上言う必要はないと。この名前を何回も言っておりますので、もう当然本人にも言っておりますので、陰口たたいているつもりもありませんので、ずっと言い続けてきましたので。

なぜ駄目かというと、マネタリーベースからマネーサプライに変わっていくためには市中に需要が出なきゃいかぬ。需要が出ない限りは銀行にお金がたまっているだけで、そこから先には散りませんから。

そういった意味で、需要がないときには、これは明らかに需要は民間の消費と設備投資、この二つが、いわゆるGDPに占めます三つの要素のうちの二つがそれですから。残りの一つは、何といっても政府支出、いわゆる公共事業を含めてのものだと思いますので、それはやらないといかぬということで、ここのところを私どもは申し上げてきたし、私のときになってからもそういったことを十分に意識してやらさせていただいております。

公共事業というと、もうとにかく悪のイメージが何となく、コンクリートから人へとかなんとか訳の分からぬことを言っていた方もいらっしゃいましたので、笹子のトンネルがおっこってから大分静かになられたとは思いますけれども。こういったような話というのは、私どもにとりましてはこれ極めて大きな話なんであって、高度経済成長期のときにやりました数々の工事というのがちょうど満五十年ということになりますと、大体、メンテナンスをきちんとしていないとだんだんだんだん壊れていくというのは、これはもうアメリカのあの時代、一九八〇年代に起きたあの話と同じ話が日本でも起きるということですので、今ちょうどその時期に来ておりますので、ここはきちんとやらねばならぬ。

これは何が意味があるかというと、この公共工事は土地代が要るわけじゃありませんから。土地代に消えて、またその土地代が個人の収入に入って預金されるというんじゃなくて、工事としてそこに回っていきますので、それが大きい。

それから、ここに共同溝の話も出ておりましたけれども、電柱を地下に埋設するということも、これまた土地代の掛かる話ではありませんし、町は美化されますし、きれいになりますし、嵐のときにも倒れないし等々いろんなものがありますので、こういったものも値打ちがある。

また、そのほか、私どもとして、今役所におりましてお見えになる方がいろいろいらっしゃいますけれども、大体どの党も共通して陳情率の一番高いのは道路。もうこれははっきりしておりまして、道路というのが昔の道路と違って、いろいろ工場ができた結果、車の流れが全く変わっちゃっておりますので、そこの中にそういうように車がたくさん通るという前提で道路ができていないために極めて渋滞、その渋滞が結果として経済成長を阻害しているということにもなっておるのは事実でもありますし、また、田舎において道路がないというために救急が間に合わないとかいうことにもなりますので、いろんな意味でこの交通網の整備とか、港湾も、港を揚げてから高速道路に乗るまでの道路が整備されていないためにそこで渋滞を起こして、結果的に効率が、時間がということになっていると。

いろんなことを考えまして、私どもとしては、第二の矢のところは今申し上げたようなところに基本的には集中させていくべきであって、少なくとも、今人が足りない等々ありますけれども、それは建築部門はそうかもしれませんけど、土木でそのような話が起きているということを聞いておりませんので、私どもとしてはそちらの方が大事なのだと思っております。

ただ、御存じのように、私どもとしてはプライマリーバランスというものをある程度考えておかないといけませんので、二〇一五年までに半分にしますということをお約束しておりますので、このこともある程度頭に入れてやっていく、私どもの置かれている立場でございますので、そこらも考えながら対応させていただきたいと思っております。

中山恭子君

経済規模拡大という観点から見れば、その方が早道でプライマリーバランスを達成できるのではないだろうか、そんな気もいたしております。

今、大変力強い御答弁いただきましたので大変有り難いんですが、一点だけ。

今、電柱の地中化を進める法案が検討されております。この共同溝のパンフレットを配付しておりますが、その後ろから二ページに「共同溝とは」という、一番最後の紙の上の方にございます。この図を見ていただけるとすぐ一目瞭然かと思いますが、電柱を、それからほかの情報網と一緒に土管の中に入れて埋めますと、この一番上の図の左側の形になります。

今、戦後七十年たって、先輩たちが頑張って造ってくれたインフラ、ちょうど更新していく時期でございます。今後百年使えるような共同溝を造る必要があろうかと思っておりまして、費用にしても、先ほどおっしゃられましたように土地代がないわけですから、そのものそのものは最先端の非常にしっかりしたものを造っておかないと二度手間になるであろうと考えております。

さらに、その点から、国としてこの共同溝を全国に敷設するための、もちろん共同溝をできないところは電線の地中化でよろしいんですけれども、できるところはもうできる限り共同溝を敷設するという国としての長期計画を、十年、二十年、三十年、どのくらい掛かるか分かりませんが、それを立てていただきたいと。そうすると、請ける側も安心して共同溝、土建関係の方が人の手配とかできるはずでございますし、また、これは地方の中小建設業の方々で動けるものでございますので地方創生にも役立つと思いますし、さらに民間企業、民間事業者がこの共同溝を使うということで、そこの協力を得れば更に有効な形で共同溝敷設ができるのではなかろうかと考えておりますので、もう一度この共同溝について御配慮いただけたら有り難いことでございます。

国務大臣(麻生太郎君)

この共同溝は、今あります電柱、ガス、ファイバー、電話線を含めていろいろあるのを埋める部分と、新しくできるところに最初から電柱を立てないで地下に埋設していくという、二つあろうかと存じますけれども。

今、主に私どもとして、やっぱり電柱があるおかげで道路が甚だ狭いとか、どこでもそうです、上を見ていただくと、汚いと思わない、あれを見てきれいだなと思う人はもう電工の工事屋のおじさんぐらいのもので、あれを見てやっぱりきれいと思う人はいないんだと思いますね。

だから、そういった意味では、やっぱり地下に埋めるということはきれいになりますので、土地の値段も当然、私有地の地価も上がりますし、それは担保物件の力が増えるということでもありますので、いろんな意味でこの共同溝というのは非常に効果のあるものだと思っておりますし、防災の意味からも極めて大きいという話は非常にもう明確に答えが出ておりますので、今後、計画を立てる段階からということになりますと、これは建設省等々との打合せも要ろうかと存じますけれども、その分だけコストが少々高くなってもトータルで見ると安いということもはっきりしておりますので、私ども、建設省じゃなかった、国土交通省と連絡を取り合いながらやらせていただきたいと存じます。

中山恭子君

ありがとうございました。


投稿日時: 2014/12/15

<dl> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>次世代の党の中山恭子でございます。</p> <p>まず、原産地証明に関する自己申告制度の導入の点からお伺いしたいと思います。</p> <p>今回のこの導入によりまして、これまで輸出品について日本商工会議所が日本製であるという原産地証明をしておりました。ある意味では非常に大きな作業だったかと思いますが、それが今回なくなりまして、日豪の経済連携協定では、その原産地証明の取得が不要となった代わりに、例えば輸入品について、輸入者が自ら作成した輸入貨物が原産品でありますという証明、自己申告をすればオーケーということになりました。この輸入貨物の原産性というのが、原産品であることの確認が輸入国の税関が行うということになったと考えております。</p> <p>また、この動きは、他のEPA、経済連携協定を結んでいる国にも今後波及していくであろうと考えております。この場合、やはり税関が原産品であるということについての責任を持つということでございますので、税関の負担というのが相当、先ほど尾立委員の御質問に対して麻生大臣からの御答弁でも、税関職員を相当増やすという、百四十人純増というふうなお話がありまして、まあそこまで手を打てば何とかやれるのかなとは思いながら、やはり日本の安全を考えますときに、しっかりした原産性というものを見極めていく必要が非常に重要であろうと考えております。</p> <p>例としていいか悪いか分かりませんが、例えば食料品について、これが全てオーストラリア産なのか中国製、中国のものが入っているのかどうかというようなことを私どもやはりどうしてもそこを確認してから買物をするという状況でございまして、現在ですね、特に。そういった意味で、税関の役割は多いと思います。</p> <p>人数を増やしていただくということで大変有り難く感謝の気持ちでいっぱいなんですけれども、それだけではなくて、やはり税関職員の質というんでしょうか、研修をしっかりやっていただきたいという思いと、それから、国家公務員の場合、全国を異動いたします。これ、二、三年でどんどん替わっていくわけでございますが、このときやはり一番大変なのが着任したときの住む場所、将来ずっと自分が住んでいる場所を確保できるというのはもうほとんどないと思われます。異動があったとき、一週間くらいの時間でもあればよろしゅうございますが、通常はもう着任して早々から仕事が始まります。そんな中で宿舎を決めたり探したりということはもうほとんど、非常に困難な状態だと思っております。</p> <p>まずは、やはり研修でこの原産性をしっかりと確認できる、そういう研修を行っていただきたいということと、やはり宿舎等の手当てについても、人数が増えると同時に手配していただきたいと考えておりますが、いかがでございましょうか。</p> </dd> <dt>副大臣(御法川信英君)</dt> <dd> <p>お答えいたします。</p> <p>中山先生御指摘のとおり、税関の職員の拡充のみならず、その研修、体制整備、これは大変大事なことだというふうに認識をしております。</p> <p>とりわけ、これも御指摘ありましたけれども、輸入国税関における原産性の審査及び事後確認というのが重要になってまいります。このための税関の体制整備を図っていく必要がありますけれども、具体的には、協定発効前に通達やマニュアルをこれをしっかり整備して、全国九つの全ての税関に関して、制度の趣旨あるいは内容、具体的な実施方法等、これを徹底して周知をするとともに、財務省本省職員や東京税関、原産地センターの職員が通関審査あるいは事後確認等を担当する全国の税関職員に対してこれは研修を行うということにもしております。また、税関研修所のカリキュラムの中にも自己申告制度についての適切な運用ということについて盛り込むということにもなっております。</p> <p>さらに、既存業務の効率化を図りながら真に必要な人員を確保するということで、先ほど申し上げたとおり、まあ百四十人ですが、経済連携協定の拡充に伴う増ということで十七人ということを今努力しているところでございます。</p> </dd> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>質問に入っていなかったかもしれませんが、国家公務員の宿舎の手当てなどについてはいかがお考えでしょうか。</p> </dd> <dt>副大臣(御法川信英君)</dt> <dd> <p>ここでしっかりしたお答えをできるかどうか分かりませんが、この問題についても取り組んでいきたいというふうに考えております。</p> </dd> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>昨年の九月に参議院の特定事項調査がありまして、私自身もその委員の一人としてシドニーを訪問しました。シドニーの町でやはりオーストラリアの牛肉、オージービーフ、オージーラムといった、こういう食肉の、どう言ったらいいんでしょうか、私どもが感じているような食肉の産業という、それをもうはるかに超えた形で、本当に輸出企業、輸出産業としてこの牛肉やラムが扱われている、まさに企業体制、大きな輸出企業であるということを実感いたしました。手続から生産の規定まで整備されておりました。</p> <p>マーケティング活動などの説明も受けましたが、やはり日本がこういった牛肉等の巨大な産業と相対するためには、やはり、非常に特化したと言ったらいいんでしょうか、非常に質の高いものをつくっていくという、そういったことが重要になってくるだろうと考えておりました。</p> <p>今回の牛肉に係る特別セーフガード措置につきましては、基準数量が高いところに置かれているということもありまして、まず、ほとんどセーフガードを発動するという事態は余り来ないであろうと考えておりますが、いかがでしょうか。</p> </dd> <dt>委員長(古川俊治君)</dt> <dd> <p>中山恭子君、どちらに。</p> </dd> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>私自身の考えでよろしければ、そのまま飛ばして、ちょっと別のことを質問させていただきたいと思っております。</p> <p>それは、その視察のときに食肉が提示されまして、草だけで育てたもの、飼料と草が半々と、それから飼料だけで育てたものといったものについてのおいしさを比べましょうということで試食がありました。その中に、豪州産ではあるんですが、和牛のKOBEという牛肉が出されておりました。シドニーではこのKOBEという牛肉が最上級、最高級品だそうでして、シドニーのレストランでも、このKOBE牛というものが、これはオーストラリアの国内で育てられた和牛の肉でございまして、これが最高級のものであるという形で考えられております。その試食をしたときに、私は、どうですかと聞かれて、いや、日本の高級牛肉と比べるとやはりちょっとというような答えをいたしました。</p> <p>その中で、なぜオーストラリアでは日本の牛肉を輸入しないのかと、質の全く違うおいしい牛肉があるんだけどと聞きましたところ、そこの業者は一度輸入しようと思って申請したんだけれども、日本からの動物及び畜産物の輸入については、口蹄疫、BSE、鳥インフルエンザなどの理由で日本からのこういったものの動物の肉類の輸入は停止していますということでございました。調べてみましたら、オーストラリアだけではなくて、韓国、台湾、中国、インドネシア、ロシア等、相当の国が日本からの食肉を停止しております。</p> <p>日本では、日本の肉、そんなこと考えもせずにいただいておりますが、本当にこれは日本の肉というものが危険なものなのでしょうか。もし危険でないのであれば、例えば、このオーストラリアとのEPA協定をきっかけにしてでも、日本からの輸入停止を解くように努力していく必要があるのではないかと考えておりまして、この点について御答弁いただけたら。よろしくお願いいたします。</p> </dd> <dt>政府参考人(永山賀久君)</dt> <dd> <p>まず、豪州への日本産牛肉の輸出についてお答え申し上げます。</p> <p>動物検疫措置につきましては、WTOの衛生植物検疫措置に関する協定、SPS協定と申しておりますが、これによりまして各国ごとに科学的な知見に基づきまして実施をしておるところでございます。</p> <p>我が国は、平成十六年の六月に豪州に、その前に、平成十三年九月に御指摘のございましたBSEの発生を受けまして輸入を禁止しておりますので、それを受けまして、平成十六年六月に豪州に日本産牛肉の輸出解禁要請を行っております。その後、解禁に必要な情報提供を随時行ってきたところでございますけれども、本年七月には豪州当局によりましてBSEに関する現地調査が行われているところでございます。</p> <p>現在、そのリスク評価が豪州当局によって行われておりますけれども、これまで収集した情報に不足がないことを確認した上で、これから後、輸出のための具体的な条件に係る協議に入ることとなってございます。</p> </dd> <dt>政府参考人(三宅智君)</dt> <dd> <p>日本産牛肉の安全性についてお答えをいたします。</p> <p>日本産牛肉に関しましては、平成十三年九月に国内で初めてBSEの発生を確認されたことを踏まえまして、同年十月に屠畜場における牛の特定危険部位の除去、焼却を法令上義務化するとともに、食用として処理される全ての牛を対象にBSEの全頭検査を開始いたしました。このような対策の結果、我が国では平成十四年二月以降に生まれた牛からはBSEが発生しておらず、平成二十五年五月には世界の動物衛生の向上を目的とする政府間機関である国際獣疫事務局、OIEが、日本を無視できるBSEリスクの国に認定しております。</p> <p>したがいまして、現在、BSEに係る日本産牛肉の安全性は国際的にも認められているものと認識しております。</p> </dd> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>日本では全くそのような心配をせずに日本の牛肉、日本の鳥肉をいただいておりますので、これが東南アジアの国やロシアなどでも日本の牛肉は輸入できないんだと、危険なんだと思われていること自体、非常に残念な思いがいたしました、当時、あのときですね。そんな意味でも、是非安全であるということをしっかりと国際社会に示して、PRしていただきたいと同時に、こういった不平等というんでしょうか、理解されていないまま日本の牛肉は危険だということのないような手配を早速にしていただきたいと考えております。</p> </dd> <dt>委員長(古川俊治君)</dt> <dd> <p>時間ですので手短に。</p> </dd> <dt>中山恭子君</dt> <dd> <p>失礼しました。</p> <p>ありがとうございました。</p> </dd> </dl>


投稿日時: 2014/12/15

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

今日、いろいろ議論がなされておりますが、私自身は、黒田総裁就任後、昨年四月に日銀が導入した量的・質的金融緩和によって日本経済は確実にデフレを脱却しつつあると言えると考えております。当時のマネタリーベースは、他の先進国に比べても極端に日本の場合は小さい状況でございました。まだまだ気を許せない毎日が続いていると思いますが、あのときの、この二十年、長い時間、デフレマインドが払拭された、あの何とも言えない重苦しい雰囲気が日本から、地方まではこれからかもしれませんが、ほぼ消え去ったと言えると考えております。

今日の概要説明で、家計部門、企業部門の両部門において高いコンフィデンスが維持されており、所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと維持されておりと述べていらっしゃいますが、その中で少し、例えば家計部門について伺いたいと思っておりますのは、労働需給は非常にもう引き締まっているとおっしゃっていらっしゃいますが、これはある意味ではそのネックにならないのだろうかという心配が一つございます。

ついででもう一つ、私の場合、いろいろ話を聞く相手が年金生活者の場合が多いわけでございますが、この方々は、金利がほぼゼロという状態で物価が上がることが非常に恐ろしい、詰めて詰めて生活していますというような話をよく聞くことがございます。高齢者の消費の動きについてどう見ていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

参考人(黒田東彦君)

まず第一点の雇用情勢でございますが、先ほど私冒頭に申し上げたとおり、失業率も三・五ということで構造失業率レベルに来ておりますし、有効求人倍率もリーマン・ショック前のピークを超えるような状況になっておりまして、ある意味で言うと人手不足が顕現化していると。ただ、全ての業種、全ての地域というよりも、例えば建設業とか運輸業とかあるいは小売等でかなり目立った人手不足というのが起こっておりまして、これが例えば公共事業の執行の面とかあるいは住宅建設の面で若干ネックになっているのではないかという議論がございます。

そういった面では、確かに様々な努力が政府においても必要だし民間においても必要だと思いますが、長い目で見ますと、まさにデフレで経済が沈滞しているときには人口が減り高齢化していくということで人手不足の問題が顕現していなかったわけですが、今は顕現してきているということですので、前向きにその問題には取り組んでいく必要があろうと思います。

二番目の年金生活の問題は大変難しい問題でありますけれども、二%の物価安定目標の実現ということによってデフレから脱却し経済全体が好循環を遂げていく中で、年金生活者も含めて生活がより安定していくということが期待される。そういう意味では、物価さえ上がればいいということではなくて、あくまでも好循環、実現する下で物価が緩やかに二%に向けて収れんしていくということが望ましいと思っております。

中山恭子君

また、企業部門につきましては、先ほど西田委員の方から非常に詳しい質疑が行われておりましたので、ほとんど問題ないと思っておりますが、一つ、円安になっても輸出がもたついているという問題がございます。

もう二十数年以上前ですが、経常収支の中で貿易収支が減少し貿易外収支が非常に大きく伸びていくという予測を立てたときがございます。そのときも本当にこれでいいんだろうかと、やはり日本としては貿易収支が常に黒であってほしいという思いを持ちながらその予測を立てた経験がございます。

やはり、日本としては物づくりを大事にして、円安によって貿易収支がまた非常に拡大していくというような状況をつくっておく必要があると思いますが、この点についていかがでしょうか。

参考人(雨宮正佳君)

最近の輸出の動きを見ますと、御指摘のとおり、この間の円高修正、円安傾向にもかかわらず勢いを欠くという状況が続いてございます。この背景としては、やはり日本からの輸出の最大のお得意先でもあります新興国を中心に世界経済がもたついているということですとか、この間、円高の進行過程で製造業で海外生産を拡大する動きが続いたといったようなことが挙げられるかというふうに思っております。

ただ、先行きを展望いたしますと、先進国、米国を中心に海外経済の成長率が高まっていくということが見通せられますので、その下で輸出は緩やかな増加に向かっていくというふうに考えておりますし、この間、やや長い目で見ますと、かつての過度な円高が修正されるという過程で製造業の海外生産比率の上昇ペースも鈍化するだろうということが見込まれますので、これも海外生産の増大が輸出を下押しするという程度を和らげるという方向に作用するというふうに見ております。

中山恭子君

いずれにしましても、日本の企業の中で、省力投資だけではなくて、先端技術の設備投資を増やした形で日本の貿易輸出が盛んになるという方向へ持っていっていただけたら大変有り難いことだと思っております。

今回のこの異次元の金融政策、黒田総裁でなければなし得なかったでしょうと、デフレマインドが払拭されていく様子を見て、率直に敬意を表し感謝していると申し上げたいと思います。

今日、もう一点、IMFが出した世界経済見通し、二〇一四年十月というのがございまして、ここでインフラ投資について、IMFにおいても公共投資の有用性というものが支持され、済みません、これ質問通告していなかったかもしれませんが、非常にうれしい、今日は西田先生がいらっしゃらないのはちょっと残念ですけれども、非常にうれしいものでございまして、IMFは、インフラの必要性がある国ではインフラ推進の適当な時期である、それから、公共投資は生産の要である、さらに、借入資金によるプロジェクトは、効率的な投資が明確に特定されたニーズを満たすことができれば、債務の対GDP比率を上昇させることなく産出高に大きな効果をもたらし得る、言い換えるならば、公共インフラ投資は正しく行われるならば元が取れるだろうと、そこまでIMFが指摘しておりまして、日本の公共投資に対しても公共事業の経済効果について再考するというような状況が出てきております。

そのIMFの世界経済見通しでインフラ投資、公共事業について相当誘導するようなことまで述べられているところでございますけれども、日本を見てみましても、公共インフラの整備、現在の日本はまさに新興国と同じ状態、あらゆるインフラを整備し直さなければならないという状況にあると言っても過言ではないと思いまして、最新式の災害に強いインフラ、例えば共同溝の敷設などを含めて、大いに公共事業でインフラの整備をしていく必要があると考えております。

今、まだ民間需要の拡大というのがそれほど期待できない状態である中、また輸出も余り拡大しないということであれば、今財政出動をして日本を安全な国につくり変える、つくり上げるということを進めていくまさに好機であると考えております。

財務省のテーマかもしれませんが、そういったときに、IMFの見通しの中では、公共インフラ投資は正しく行われるならば元が取れるとまで言っておりますので、財政規律の確保や日銀の金融政策の自主性というのは大事であることは、重要であることはよく分かっておりますが、必要な公共事業については、その実施のために日銀としても政府とともに知恵を絞っていただきたい、次世代のために、安全な国づくりのために一肌脱いでいただきたいと切に願うものでございますが、この点について御感想、御所見を伺えたらと思います。

参考人(黒田東彦君)

インフラ投資その他財政運営の具体的な点について私の立場からコメントすることは差し控えたいと思いますが、ワシントンの会議に私も出てまいりましたので、そこでG20あるいはIMFの関連の会議であった議論を紹介をしたいと思います。

これはG20が、特にオーストラリアの議長国が熱心でありまして、単に途上国、新興国だけでなく先進国も含めてインフラの整備を進める必要があるという議論を展開いたしまして、具体的にはG20のサミットで議論され、採択されると思いますけれども、グローバル・インフラストラクチャー・イニシアチブというものを立てまして、具体的に先進国、途上国でのインフラの整備のボトルネックを排除して、それはファイナンスだけではなくて様々な規制も含めてインフラ投資を促進しようということを考えておられます。

それから、IMFも、今委員御指摘のとおりの議論で、この際、単に短期的な需要を付けるということだけではなくて、むしろ長期的に供給力を増やすためにインフラの整備を考えてはどうかということを述べておられたというふうに認識しております。

中山恭子君

非常に難しいかじ取りだと思いますが、これからも是非気を緩めずにしっかりしたかじ取りをしていただきたいと期待しております。

ありがとうございました。


投稿日時: 2014/12/15

委員長(古川俊治君)

ただいまから財政金融委員会を再開いたします。

休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。

質疑のある方は順次御発言願います。

中山恭子君

次世代の党の中山恭子でございます。

まず、麻生大臣に、次の世代、次世代、そしてその次の世代の日本のありようについて、麻生大臣の夢といいましょうか、どのようなことをお考えになっているか。突然の質問でございますけれども、恐縮でございますが、どのような日本を思い描いていらっしゃるか。軍事大国か、経済大国か、医療大国か。

三月の予算委員会でも大臣に、文化芸術立国を目指すことについてお伺いしております。日本の文化力を基礎に置いた日本の未来を構想することについてどのようにお考えか、改めて御所見を伺いたいと思います。

国務大臣(麻生太郎君)

ちょっと、こういう国会というところは長期的、大局的な話は余りせぬところなものですから、今のような極めて大きい前提で余り物を考える習慣が、三十年もやっておりますと大分減ってきているんだとは思いますが、考えていることの一端を申し述べてお答えに代えさせていただきたいと存じます。

財政委員会におりますと、やっぱり金融というようなものが非常に大きなものになってきておりまして、例えば個人金融資産が一千六百兆を超えるとか、対外純資産が三百二十兆を超えて世界一の資産大国とか、また、企業も、先ほどお話があっておりましたように三百二十八兆円の内部留保だとか、薄気味悪いほどの金というのを持って、しかも金利は零コンマ四七ぐらいですかね、今日。四六とか四七、そういったようなことになりますと、これはかつてのイギリス、その前のオランダ、二十世紀のアメリカのように、産業大国だった国がそれぞれシティーに、アメリカはウォールストリートにというような感じで、金融に走っていっていくような形になったんだと思いますが、私はその結果は余りいい結果を招いていない。

したがって、日本はやっぱり今後ともそういった意味では、仮に金利が安く、金があって世界中から金をと言われる時代になったとしても、金融だけで飯を食うというのは、私としては、一億二千万の人口を抱えて、それが少々減っていくとしても、一億二千万を金融だけでというのはなかなか無理があると、私は基本的にそう思いますので、今後とも、物づくりとかいうものを大切にしていかなきゃいかぬというのが一点です。

やっぱり、競争をして、百九十三か国で競争をしてまいりますので、その中にあって、少なくとも日本は得意なところで、人がやっているからというんじゃなくて、日本の得意なところで勝負をするというのが正しいのであって、やっぱり日本の物づくりというのは、物をつくって、例えばよく例に引きますけれども、新幹線のレール、一メーター六十キロの重さが世界中の標準だと思いますけれども、日本だけは一メーター、あれ八十キロで造れる技術がある。その八十キロで造れる技術がどこでできるかといえば、日本でも新日鉄の君津とJFKの扇島とその二つだけだと思いますけれども、その二つしかというようなものを、それだけ見るとすごい。レールもすごい、車輪もすごい、エンジンもすごい。

だけど、問題はやっぱり、今年の十月一日で丸々五十年になります新幹線というシステム、あれ全体が僕はすごいのであって、電車だけがすごいんじゃなくて、それを動かすシステムごとすごい。というのは、それはみんなで動かしているのであって、車掌が偉いわけでも運転手が偉いわけでも何でもないので、みんなでそれを支えていて、アロハ着たおばさんがぶわっと掃除していく、まあ似合う似合わないは別にして、あれをわっとやっていくというあのシステムがすごい。たった二人で百席のものを六分間とか七分間で全部やっていくという。あれができる国って、やってみろと言ってできる国はありませんから。そういったようなものをずっとやって、五十年間、それで人身事故ゼロ。やっぱりこれは、最も得意とすることをやっているからなんだと思うんですね。

だから、そういった意味では、今いろんな意味で、新しい意味で、漫画なんて私たちが言っている頃は、民主党から国立漫画喫茶を造るのかとか言われて潰されましたけれども、今頃になったら、あれは良かったとか言っている人もおられるようですけれども。

間違いなく、そういったようなものを含めて、日本でできているアニメーションというようなものとか、JポップにしてもJファッションにしても何にしても、すごく世界から評価の高いそういったものというのは、文化というと何となく、昔の話ばかりじゃなくて、今受けている文化、今受けている製品、そういったようなものに関するもので勝負をしていく。そういった日本というのは、やっぱり従来の日本の良さをちゃんと維持しながら新しいものも取り入れていっているというところが、やっぱり変化に対応し切れていないと、この国はなかなか資源もなく、人材が我々の持っている最大の資産ですから、そういった意味では、こういったものを、少なくとも一千五百年の長きにわたって皇室を維持しているなんという国は世界中二つとありませんし、そういった意味では、なかなか私どもとしては、世界から見ておおっと言われるものを、我々は気が付いていないけど世界から気が付かれているものをもう少し大事にして、きちんと育てていくべきではないかなと。

ちょっと突然の御質問でしたので取りまとめができておりませんけど、感じているところだけ。

中山恭子君

麻生大臣であれば、いろいろな夢をお持ちで、文化についてもしっかりと日本を見てくださっていることだろうと思って、済みません、突然このような質問をいたしました。

まさに大臣がおっしゃるとおり、日本は世界の中でも、非常に組織力ですとか、普通の日常の生活そのものに芸術的な感覚というものが、物つくりでもですね、あるというような、世界の中でも特色のある国であると考えております。

いろんな可能性を秘めておりますが、戦後七十年を迎えようとしている今、私たちは、この次の三十年、五十年、七十年の日本のありようというものの礎を今つくるときにあると思っておりまして、私たちは大変大事なときを今みんなで生きている、いろんな知恵を出し合い、意見を出し合って次の世代の日本の礎を、今いろんな形の礎をつくっておかないといけないだろうと。やらなければいけないことは、まさに数え切れないほど日本の体制というのはまだまだ整っていないと考えておりますので、御皇室の話から始まって、外国人の土地の問題ですとか家族の問題とか、たくさん今検討しなければいけないことがあると考えておりますが。

いずれにしても、二十世紀といえば、やはり西洋文明が世界を支配した世紀と言って過言ではないと思いますが、二十一世紀には、西洋文明だけが世界を支配する文明ではなくて、まさに真反対と言えるようなこの日本が持っている文化というものも世界の中で大きな役割を果たすことができる、またそれを世界からも期待されていると考えております。そういった中で、日本の文化の底力というものをもう一度しっかり見直して、世界のいろんな文化、各地に育まれているそれぞれ幾つもの文化が日本に集まって、日本の中で競演又は競技をするというような場を日本で持つことができるであろうと考えております。

どう説明したらいいでしょうか。西洋では、例えば一八九五年にベニス・ビエンナーレ、現代アートの二年ごとに開かれるアートの競技会が開かれております。ほかにも、アビニョンで演劇祭、それからエジンバラでは音楽祭といったものが開かれております。

ほかの東洋の国でも少しずつはありますけれども、日本の文化の底力といいましょうか、特徴を考えますと、日本ですと、いろんな国の文化を持った人々が自由に伸び伸びとそれぞれの文化を発揮できる国であると考えています。どちらかというと、ヨーロッパで開かれている場合には、やはりその評価がヨーロッパ文明の目で評価されるという傾向がございますが、日本で開かれる場合には、それぞれの文化について非常に素直な評価ができるであろうというような面。

それから、日本は非常に安全な国であるというようなところから、今後、この二十一世紀には日本がそういった場を世界に提供する、又は世界のそういった文化の人々が集まってきて日本で文化の交流をし、そこにまた新しい文化が生まれてくる、そういった事柄ができ得る国である、日本はそういう国だと考えておりまして、是非、そういった事柄について、二〇二〇年、オリンピックですが、その辺りをきっかけにした形でそういう文化の交流、日本で文化が輝きあふれる、そういう場をつくることを大臣はどのようにお考えか、お伺いできたらと思います。

国務大臣(麻生太郎君)

確かに、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックというものは、これは五十年ぶりにこれに行くんだという、この間、アメリカ人の人が、私より三つぐらい年上の人なんですが、それが電話掛けてきて、おまえ、そんなときまで生きているのかなんと言って電話でからかっていたんですけれども、絶対行くと。是非見たいというのは、自分の息子が今日本にいるから、猛烈な勢いで、俺の知っている東京とこんなに息子の言ってきていることが違うので、本当かというのが見たいのでどうしても行くんだと言うので、おまえ、来ればいいじゃないかという話をしていたんですけれども。

いずれにしても、日本に来る人の数というのは、今千万人になったといってえらい騒ぎになっているようですけれども、自国の人口より多い観光客が来ているフランスとかトルコとか、そういった国々はほかにもいっぱいありますので、一千万が五千万になっても別に驚くことは全くないと思うんですが。

そういったような人たちが何を見てリピーターになるか、何を見てもう一回といえば、多分、呼んでいる、今、外国で招聘して日本に来た若い学生、若しくは地方、例えば東北に行ったとか四国に行ったとか、いろんな人たちの話とか、今度はバングラデシュからの学生が十何人、感想を聞いたら言うことは一つですよ。みんなばらばらなところに行っているんですけれども、言っていることは一つ、この国の人たちの心の温かさに打たれた、これはもうほとんど全員、例外ありませんね。特に若い人がそういう話なので、そういったところが物すごく受ける。ほかの国じゃ考えられないと、みんなほかの国に住んできていますから。

そういったようなことは受けるので、やっぱり何がこの国の持っている良さなのかというのはちょっと余り真剣に日本人自身で考えたことはありませんから、何となく物まねからスタートして、維新のときは物まねでスタートしていますので、それを完全に消化して、ア・ラ・日本、ア・ラ・ジャポネーズというか、日本製に変えて、間違いなく変わったんですよ。

とにかく、昨日も中近東に十何年いる女性と一緒でしたけれども、日本に来て大きな財団に勤めているんですけれども、中近東の財団に勤めて日本に来て、それで、中近東の人が、わんわん日本に来るのが日本に住みたくなると言っているというか、なぜ住みたくなるんだというと、飯がうまいとか治安がいいとか、そういったような話は皆誰でもするんですけれども、そういったのに比べて、全く普通に歩いていると、とにかく温かいというのを、じゃ、我々は外国人に対してそんな温かく接しようと思っているかといえば、まずないですな、そんなことは。普通に歩いているだけなんであって、だけど、そう感じる何かが向こうには、みんなが言うから多分そうなんですよ。それで、へえと思って、昨日帰ってきた十何年ぶりの人も、十何年いる人も同じことを自分のボスから言われてここに来ているんだけど、とにかく投資は日本にすると。一、二を争うでかい財団ですから、そこで日本にしたいという話をしてくる。

そういったような話を聞いていると、やっぱり、ちょっと我々がマスコミやら何やら普通の話で聞いている、漫画とかそういったちまちました話じゃなくて、全体的な大きなもので、ちょっと我々、もう一回改めて考え直さないかぬところなんであって、ちょっと私一人でどうのこうのと申し上げるほどの見識もありませんけれども、是非そういった意味で、私どもとしては、こういったようなものを見詰め直しておかないと、日本という国自体のいいところを失って、つまらないところをまねしてもしようがありませんので、これが大事だというところだけは、変えねばならぬもの、また変えちゃいけないもの、その二つをきちっと見極めてやっていくというところが大事かなとつくづく思います。

中山恭子君

ありがとうございます。

まさにおっしゃるところが今の日本に欠けている面で、しかも、もう一度日本の人々がしっかり見直さなければならないポイントであろうと考えております。

この問題は、例えば政府がやりますと、こういった、日本が文化交流、オリンピックは世界のスポーツの一流の人々が来て競い合いますが、文化に関しても、やはり世界の一流の人々が日本であれば安心してやってきてそこで競い合うということが可能だろうと考えています。また、それを取り囲んでいろんな方々が、舞台芸術であったり、民謡であったり、漫画であったり、いろんな形の世界の文化交流というものが、一流じゃないものであっても、日本であればいろんな文化の交流ができるであろうと考えておりまして、この文化に関しては、日本の方々は、大臣おっしゃるように、自分で余り意識していないというところがあって、フランスでもそうだったと言われておりますが、フランスが文化の国とイメージされるには、意図的に政府が文化予算を組み、文化の国だという政策を取って動いて初めてああいう形が取れたということでございます。

日本でもやはり、ほっておいても日本は文化的なことがたくさんありますので、何も不都合はないんですけれども、将来の日本の国のありようを考えたとき、世界の人々が、ああ、日本は文化の国なんだね、あそこに行けばいろんな国の文化の交流が行われている、そこに出会うことができるねというような国をイメージして意図的につくっていく必要があるだろうと思っております。

オリンピックのあったロンドン・オリンピックのときには、イギリスは国の政策としても非常に多額の資金を投入して文化のいろんなイベントをやったと聞いておりますが、日本の場合には一過性ではなくて、オリンピックが去った後もこの後ずっと、五十年、七十年、日本が世界の文化の交流の拠点になるということを考えて政策を取っていくということが必要だろうと、せっかくこれだけすばらしい人々の温かさですとか、ふだんの文化ですとかある国ですので、それを生かした形で日本のイメージをつくっていく必要があると考えております。

オリンピックの二〇二〇年前後を考えて、少しでも、一歩でも二歩でも進もうとしますと、来年度予算辺りで、もうそれ用の何らかの、私たちよく言う調査費くらいからかとは思うんですけれども、何らかの措置をとっていかないととても間に合わないというような状況だろうと考えておりまして、そういったことについても大臣も意を使っていただけたら大変有り難いことだと思っておりますが、いかがでございましょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

文化というのが国際的に通用するとかしないとかいう話は、これは文明とは違って文化の話ですので、お箸がいいかナイフとフォークがいいかなんて、それは誰が決められるんだって、それを使う人が決めるんですから、そういった意味では、外国人でも、今みんなベーコンを焼くのに、今全部みんなお箸使いますからね。我々が学生のときはもうナイフとフォークしか使いませんでしたけど、今、普通の家行って、みんなお箸でベーコンを焼いていますから、やっぱりそういった意味では、間違いなく日本の文化というのはこの五十数年間の間にこうなったんだと、私は箸を見てつくづくそう思ったんですけれども。

いずれにいたしましても、今の日本の政府として、国として、今、中山先生が言われたような発想でオリンピックとか文化とかいうものを考えている人はいません。政府の中に僕はいないと思います。予算が付くから、財務省が出すかとか、あいつらが出すわけないじゃないかとか、この財政厳しい折にとか、もう大体そういう話ですよ、私ら聞かされる話は。

だから、そういった意味では、これは単に予算の手当てというのももちろん必要なんですけれども、やっぱり、芸術団体に限りませんけれども、いろんな団体たくさんあろうと思いますけれども、そういったのがいろいろ組み合わさってできていくようにしていかないとなかなか効果的なあれにはなりませんので、誰かこういうのはオーガナイザーがいないと、これ、ちょっと役人的発想でこれはとてもできる話ではありませんし、ちょっとなかなか、誰がコンダクターというか、誰が最初に指揮棒を執ってこういったものをまとめていくかというところが難しいので、何となく文化というのは余り政治家からかなり懸け離れたイメージですから、もうちょっと文化的で影響力のある、そういったもののあれを説いて語れるという人が出てこないとなかなか難しいなという感じは、大分前からこの話をしておりましたので、ちょっと思わないわけではありませんけれども。

いずれにしても、いい機会だと思いますので、何万人来られるのか知りませんけれども、そういった人たちが、競技者以外に付いてくる人の数の方が多いわけですから、その人たちの持っているイメージ、それについて観光客が持って帰るイメージ、そういったものを全部足して、日本という国はというイメージが持って帰って自国でまたその話が広まり、文化的なところが広まっていく。そういったところで、単に見える、昔トランジスタの商人と言われた時代もありましたけれども、そういった物づくりの話だけじゃなくて、いろんなものが複合的に生み出すというものの中で、ジャパンとかジャポンとか、いろんなそういったイメージというものが今世界遺産になってみたり、日本食が認められたり、いろいろ随分我々が学生時代に住んでおりましたときとは全く違ったイメージに今日本はなっているとは思いますけれども、さらに、そういったものを組織的にやっていくというのは、アリアンス・フランセーズはあれだけフランス語をしていまして、今中国は孔子院を使ってそれをやろうとしたり、いろんなことを各国は意図的に国策としてあれをやっておられるのは、もうフランスしかり中国しかりなんですけれども、日本はその種の発想まではまだそこまで至っていないかなという感じが率直な実感です。

中山恭子君

確かに、日本の縦割りの中ではどこが担当するのか。まずは文化庁になるとは思いますけれども、海外との交流ですと、やはり国際交流基金、外務省、それからこの問題は、地方、今話題になっております地方創生について、これは建物を建てるとかではなくて、それぞれの地域にソフトの面を組み込んでいくという意味で、地方創生にも大いに関わってくるテーマであると考えております。

それから、おっしゃられた料理の世界、競技会なんていうとやはり農水省ですとかいろんなところが絡んでくるものですから、今の政府でどこが担当してもらえるのか、まあ取りあえずは文化庁なのか、文化庁や関係者を集めて文化省というものをつくっていただくのか、どうしたらいいのかというのははっきり自分でも分かってはおりませんけれども、いずれにしても、この新しい形の文化的な動きを日本として何らかの形で、まあ取りあえずは文化庁の調査費か何かから始めるか、そういう形ででも進め始めていく必要があると考えておりますので、またいろいろ御指導いただけたら大変有り難いことだと思っております。

時間がこの問題だけでほとんど過ぎてしまいましたが、このことをやろうとしますと、日本の災害がやはり一番、海外の人から見て日本に行くというときに大丈夫だろうかというような思いを持つ方々が多うございますので、やはり日本の中でしっかりした防災対策、それからインフラの更新も必要になってくると考えております。

G20でも、インフラについては短期的にも又は中期的にも有効であるという、専務理事がおっしゃったというお話もありますし、日本にとって新興国と同じようにやはり今インフラの整備というのも極めて重要な大事な作業だと思っておりますので、日本が安全で安心な国、安心な国というのはみんな世界の方々が大臣おっしゃられたように感じ取ってくださっていると思いますが、物理的にも安全な国だという、そのインフラ整備を始め災害対策、防災設備のしっかりした形をつくっていく必要があると考えておりますが、いかがでしょうか。

国務大臣(麻生太郎君)

一番最近印象的に大きかった事件といえば、やっぱり一昨年の笹子のトンネルの崩落事故というのがありましたけれども、基本的には公共事業というのは悪である、まあコンクリートから人へとかいろんな表現ありましたけれども、ああいうきちんとした、コンコンコンコンと、あれえらい手間暇が掛かるんですけれども、コンクリートを金づちでたたいていって、音を聞きながら、ああここは老朽化しているとか、中がすになっているとか、中が空になっているとかいうことを当てる地味な作業なんですけれども、こういったものを地方の建設局で持って回ってずっとやっているんですが、結果的に、公共事業が減らされてもその頻度をみんな、一年に一遍のやつを何年に一遍に減らしていって、どんどん減らしていった結果、あちこちでという話になっておりますけれども。

やっぱり、荒れるアメリカと言われた一九八〇年代のアメリカであちこち橋がおっこったりした事件がありましたけれども、あれは一九三〇年代のいわゆるニューディールのときに造ったものが、全部五十年たってああいうことになっていったという歴史ですけれども、日本の場合昭和三十年代にやりましたものがやっぱり昭和八十年代になってだんだんだんだんだんとなってきているんですが、日本の場合、メンテナンスが結構いいところがあるんですが、傍ら、アメリカと違ってこっちは地震も多いし台風も多いし、いろんな意味で自然災害によって腐食したりする部分が極めて大きいものですから、そういったようなことをきちんとやらぬといかぬなと思って、今、津波がえらくスポットを浴びておりますけど、津波以外に、やっぱりいろんな意味で、地震とか、我々のこの国はもう何百年、何千年にわたって間違いなく、全ての災害は、最近竜巻まで増えてきましたので、ありますので、そういったところにきちんと目を配ってやっているという国ですから、やっぱり二〇二〇年までに福島の原発の後の話から何から含めて全部きちんと日本は対応し切っているというようなものが見えるようにしておかないと今言ったようなことにはならぬと思いますので、防災とか含めまして、災害復旧、そういったものは早急にきちんとやらねばならぬというような意識は私どももございますので、今回の予算、いろいろやらせていただいておりますけれども、河川の復旧やら何やら、いろんな意味で、直轄河川なんかの場合でも、今まで減らされておりますけれども、四千百五十億円を少なくとも五%プラスになっておりますので、ほとんど皆、マイナスかゼロ以下のところはこういったものはプラスにしておりますので、公共事業関係でも大体全体の中の一%あるかないかなんですけれども、河川なんかに関しましてはきちんとやらせていただいたりしておりますので、そういったものは今後ともやっていかにゃいかぬのだろうなと思っております。

特に、老朽化しているというのは余り御理解をいただけない、見てなかなか見えないところなものですから、かなり、羽田に行く首都高一号線なんというのはでき上がってかなりの時間がたちますので、結構あれは具合悪くなっているところはいっぱいあるんだろうなと、私は元セメント屋としてあれ通るたびに余り通りたくないなと思う道路の一つなんですけれども、あれを通らざるを得ませんので、よく乗りますけれども、何となく、正直なことを申し上げて、私どもとしては、きちんと補修はしてあるかな、メンテナンスしてあるかなということを気にしながらトンネルの中を走っているとか、気にしながら橋の上を通っているというのはちょっといただけませんので、きちんとしたいと思います。

委員長(古川俊治君)
大臣、時間ですので答弁はまとめてください。

 

中山恭子君

ありがとうございました。

インフラの整備、そして文化の国になるように御尽力いただきたいと思います。

ありがとうございました。


投稿日時: 2014/11/14

中山恭子君

次世代の党、中山恭子でございます。

まず、基本的なところからお伺いしたいと思っております。

質問というよりは確認でございますが、去る五月二十九日に締結されました日朝ストックホルム合意、これはどのような位置付けの合意なのでしょうか。効力を有する正式な外交上の文書と言えるのでしょうか。

当時、このストックホルム合意の文書にはどなたのサインもないとの説明を受けたことがございますが、まずこの点を確認しておきたいと思っております。

政府参考人(伊原純一君)

これは日朝間の政府間の合意であるというふうに考えております。

中山恭子君

それは、どのようなことで政府間の正式な合意だということを証明できるのでしょうか。具体的な形で御説明いただきたいと思います。

政府参考人(伊原純一君)

日本につきましては、交渉者が交渉した結果を持ち帰り、政府の最高首脳までお諮りした上で確認をし、その確認した結果を北朝鮮側にも伝え、北朝鮮においても交渉した結果を彼らが持ち帰り、国の中でその了解を得た上で双方が発表したと、そういう意味において政府間の合意であるというふうに考えております。

中山恭子君

今の御説明ですと、国内では、首脳が、どう言ったらいいんですかね、承認した、これが日本国内でこの合意が正式なものであるという、そのような説明であったと思うんですが、閣議決定とかそういったものはしていないということでよろしいでしょうか。

政府参考人(伊原純一君)

関係閣僚の間で協議の上、政府の最高首脳の御判断でこれを合意とするということで決まったものと思っております。

中山恭子君

分かりました。

例えば、後でこの合意が正式なものときちんとできていないということであると、ここで議論しましても余り意味のないものになろうかと思いましたので、まず確認だけさせていただきました。

この五月のストックホルムで行われました日朝合意、これは「不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現するために、真摯に協議を行った。」という書き出しで始まる合意でございますので、この合意は国交正常化を実現するために行った合意であると明瞭に示されております。

これまで日本では、今回、今日もいろんな多くの委員の方々から御質問の中で、質疑の中で話が出ておりますように、日本の対応は拉致問題の解決なくして、また、今大臣からのお答えも含めますと、私たちは被害者の帰国なくして国交正常化なしというのが政府の方針であったと了解しております。また、六者会合に対しましても、核、ミサイルだけではなく拉致問題も取り上げる、その議題の中に入れているはずでございまして、このミサイルや核問題と同じように拉致問題の解決がなければ国交正常化には進めないということはこれまでの方針であったかと思いますが、今回のストックホルム合意では、先ほど局長お答えのように、拉致問題が置き去りにされてはならないということで他の問題と同じように包括的に調査をしてもらいたいということでこの拉致問題を含めたという御説明でございました。

このストックホルム合意で拉致問題が置き去りにされてはならないということで、拉致問題以外のものに含め、追加したと言っていいんでしょうか、入っておりますが、このやり方は、これまで日本政府として、六者会合にも拉致問題を取り上げてもらい、北朝鮮に対しても拉致問題の解決なくして国交正常化なしと伝えてきた方針と違っていると言えるかと思いますが、その点についてはいかがお考えですか。

国務大臣(岸田文雄君)

政府としましては、引き続き、拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ない、この方針の下に拉致問題の早期解決に向けて全力を尽くす、この立場は全く変わっておりません。そして、このことについては政府として様々な場において公にしておりますし、北朝鮮側にもしっかり伝え続けてきております。そして、全ての拉致被害者の帰国に向けて全力で取り組んでいかなければならないと考えています。

今回のこの五月の日朝両政府間の合意の文書については、ただいま委員の方から御紹介いただいたとおりでありますが、我が国の基本的な考え方、拉致問題が最重要課題であり、最優先で取り組むべきであるということは、今年の三月、一年四か月ぶりに日朝間で対話が再開されてから後もあらゆる会合の場で確認し続けておりますし、今後もこうした点についてはしっかり確認し続けていかなければなりません。

結論としまして、我が国の方針は今までと全く変わっておりませんし、これからも変わるものではないと考えております。

中山恭子君

外務大臣からしっかりしたお答えいただきまして、一安心ということかと思います。日本としては、やはり拉致被害者を北朝鮮の地に監禁状態に置いたまま国交正常化を進めるということはあってはならない、国際社会の面からいいましても、もちろん拉致被害者やその御家族のことを考えれば当然のことでございますが、日本という国家として考えても、被害者、拉致された、袋詰めにされて犯罪行為で連れていかれた被害者を監禁状態のままで置いて国交正常化をするということはあってはならないと考えております。

今、外務大臣がその旨お答えいただけたと思っておりますので一安心ではございますが、やはり伊原局長が先ほどから、ストックホルム合意に基づいて今後日朝との関係を進めていくとおっしゃっていることにつきましては、やはり拉致問題が置き去りにされてはならないからという考え方ではなくて、拉致問題が最優先で取り扱われる、他のものはしばらく中止する、交渉を、取引をですね、そのくらいの覚悟で北朝鮮に対して、拉致被害者をまず帰すように、状況も全て分かっているはずでございますから、北朝鮮がまず帰国させるという決断をする、そのための交渉をしないといけない、他の交渉はちょっと待ってもらうと、その覚悟で進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

政府参考人(伊原純一君)

今回、平壌に参りまして私ども最も重視いたしましたのは、日本政府がいかにこの拉致問題を重視しているか、これを調査をやっている徐大河委員長以下、その責任者に対して直接明確に伝えるということでございました。

二日の協議の初日の午前、二日目の午後は、徐大河委員長以下、副委員長、各分科会の責任者全員が出る中で、ほとんどの時間をこの拉致問題に充てて議論をしたわけでございます。したがって、今回の一連の協議を通じて、日本政府がいかに拉致問題を重視しているかということは十分に説明できたと思っておりますし、徐大河委員長も日本の考え方についてよく認識できたということを言っておりました。

引き続き、こういう姿勢で、できるだけ迅速に調査を進めて一刻も早くその結果を通報するように北朝鮮に対して強く求め続けていくことが必要だと思いますし、また、調査の結果についてはしっかりと検証するということが必要だというふうに思っております。

中山恭子君

ストックホルム合意というものに基づきますと、拉致被害者が帰国するということはまず考えられない、これがストックホルムのときの合意でございます。それは、北朝鮮側の措置として、被害者が見付かった場合も向こうで帰国の方向で検討するというような文言が入っております。

一旦、ストックホルム合意について、この合意が日本のこれまでの方針、また今大臣がおっしゃられたような拉致問題を最重要課題とするという方針にたがっている、違っているということをもう一度、確認といいましょうか、検証、ストックホルム合意自体を検証し直す必要があるのではないかと私自身は考えております。今お答えいただくということではありませんが、国会の中でもこの点はもう一度お諮りいたしたいと、皆様のお考えを、いろいろな面で検討していただきたいと考えております。総理が最重要課題であると伝えるようにとおっしゃったということは、このストックホルム合意では拉致問題が最重要課題になっていなかったと。今回、これを伝えに行ったということは、そのことをまさに証明しているようなものでございます。

したがって、今の局長からの御説明で、今回の調査団の訪朝で拉致問題について協議を行ったということですが、もし本当に真剣にこの拉致問題が最重要課題であり、山谷大臣がおっしゃったような、拉致以外の問題がいかに進展しても拉致問題で進展がなければ日本は評価しないというのが政府方針であるのであれば、拉致問題について最重要課題であると伝えた後は、この点についてのしっかりした回答がない限り、他の説明を受ける必要はないはずだと考えております。その後も交渉を続け、拉致問題以外のことについても調査を続けているということは、今になってもなお、拉致問題の解決がない限り国交正常化には進めないんだということの認識が足りていないというように思われます。

この点についても是非もう一度考え方の整理をしていただきたいと思いますが、局長のお考えをお伺いしたいと思います。

政府参考人(伊原純一君)

政府として、五月のストックホルム合意というものを北朝鮮と交わし、その合意に従って、先ほど来申し上げていますような拉致問題が最重要課題であるという方針の下に、北朝鮮に対して一刻も早い結果を通報するように引き続き強く当たっていくということが必要かと思いますが、今後の対応につきましては、今回の協議で得られた情報等を分析をして、関係各方面の御意見によく耳を傾けながら、政府全体として総合的に検討していくべきものであろうというふうに思っております。

中山恭子君

私自身は、外務省、一生懸命やってくれているということはよく分かっているつもりでございます。ただ、犯罪行為で被害者を救出する、この交渉というのは、やはり外交交渉というよりは違った意味合いの、北朝鮮に対して必ず返せ、いろんなことを伝えながら、いろいろな手段を使って被害者を取り戻すという作業でございますので、その意味では、山谷大臣を中心にして、警察関係者、先ほどオールジャパンとおっしゃいましたけれども、オールジャパンは全体で動くにしても、やはりこの北朝鮮に対する被害者解放のための動きを外務省に全てを任せる、やらせるというのではなくて、山谷大臣のところも中心になって知見を集めて取り戻すための交渉をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(山谷えり子君)

拉致の被害者全員を帰しなさいというのは、いわゆる外交交渉のように、相手の立場があるだろうとか妥協しようとかいうものでは決してないものだというふうに思っております。全員を帰しなさいということだと思います。

拉致問題の解決に向けては、これまでも外務省のみならず、拉致問題対策本部事務局や警察庁を含め政府一体となって対応をしてきておりまして、今回の訪朝にも拉致問題対策本部事務局や警察庁から担当官を派遣したところでございます。

拉致問題の全面解決に向けまして、関係機関、緊密に連携を取りながら、オールジャパンの態勢を強めながら全面解決に向けて歩いていきたいと思います。

中山恭子君

北朝鮮側の交渉担当者についても、徐大河委員長については、もう外務省の局長もすぐ、この方がどれだけの権限を持っているかというのは読み切ったと思っております。交渉相手も替えてもらわないといけないと考えております。拉致問題について何らかの権限を持ち、判断できる人物が交渉相手にならないとこの問題は進まないと思っておりますので、その点についても、今の交渉の形を続けて拉致被害者が帰国できるという望みはまずないと思っております。

今回、日本側が拉致問題を最重要課題であるということを伝えに行ったということでございますが、この伝えた相手が委員長であり、ということから、委員長が金正恩第一書記の、その旨を伝えて、金正恩第一書記がそれを理解、認識したかどうかということについての何らかの確証をお持ちでいらっしゃるのでしょうか。その点、局長ですかね、お答えいただけたらと思いますが。

政府参考人(伊原純一君)

私ども、今回の平壌での協議においては、先ほども申し上げたとおり、特別調査委員会の責任者として委員長となっている徐大河国防委員会の参事であり、国家安全保衛部の副部長を相手に十分話をいたしました。

北朝鮮の中の仕組みがどのようになっているか、これは外の人間にとってはよく分かりませんが、少なくとも彼らが説明しているところによれば、国防委員会は国の最高機関であるし、そこの参事は副大臣クラスの人間であるということですので、私どもとしては、今回強調した点は十分に最高首脳部に伝わっているというふうに考えております。

中山恭子君

難しい問題かとは思いますが、金正恩第一書記が、よし分かった、ここは被害者を帰そうと決断しさえすればこの問題は動くものでございますので、取りあえずは他の問題はちょっと鎮めておいて、金正恩第一書記又はその周辺の方々に被害者を帰国させるという決断を迫る、そのための方策を政府としてしっかり取っていただきたいと。制裁措置の再付加ということも含めて御検討いただきたいと思っております。

ありがとうございます。


投稿日時: 2014/10/27

中山恭子君

日本維新の会、中山恭子でございます。

本日は、國部会長、前会長、稲野会長、それぞれお忙しい中お越しくださいまして、ありがとうございます。

まず、國部会長にお伺いいたします。

私自身は、日本の金融機関がそれぞれの地域でその地域の発展に寄与をし、地域の人々から信頼されている、この状況を非常にすばらしい、何とすばらしいことだろうと、常々そのように金融機関の皆様の活動に敬意を表し、非常にうれしく思っております。

國部会長は、御就任以来、インタビューの機会に、日本経済の成長を金融面からしっかりと支えていくと、そのスタンスを述べられていらっしゃいます。アベノミクスに呼応するスタンスであるかと考えておりまして、大変心強く思っております。

現在、日本ではやらなければならないことというものが山積しております。戦後整備された社会インフラの老朽化対策、東日本大震災からの復興、さらに世界でしのぎを削る先端技術の確保など、多くの分野で大規模な投資が必要な時期であると考えております。例えば、今後百年使える共同溝といったもの、また安全で強靱な社会インフラに対して、その整備に思い切った投資をしていく必要があると考えております。

まず、大規模な公共事業を進める必要がありますが、それに対して民間資金が参入し本格的な景気回復へつながること、この点についてはずっと昔から申し上げてきていることなんでございますけれども、今回、安倍第二次政権でようやくその動きが出始めたかなと思って期待しているところでございます。

國部会長の日本経済の復活を金融面から支えるという御決意をもう一度ここで確認しておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

参考人(國部毅君)

先生御指摘いただきましたとおり、私は四月に全銀協会長に就任をした際の記者会見で、今年を、日本経済が長期停滞から脱却して力強く一歩を踏み出すよう金融面からしっかり支える年だ、そういう年にしたいというふうに申し上げさせていただきました。

では、日本経済成長のために銀行がどのような役割を果たすべきかという点について、私自身の考えとして、世の中の変化の一歩先を読んで、お客様のニーズに正面から向き合って、リスクをきちんと管理しながら取るべきリスクを取っていくこと、そしてこうした対応を通じて経済の活性化、あるいは新たな成長分野の開拓に貢献をしていくことだというふうに考えています。

そのために具体的に何をするかということについて、三点申し上げさせていただきたいというふうに思います。

まず第一に、これはもう企業の資金需要にしっかりとこたえていくということでございます。昨日行われた安倍総理の成長戦略に関する御講演の中でも、長期的な投資によって民間の産業資本が成長を牽引する成長のサイクルへとかじを切るという方針が示されていましたけれども、我々銀行としても、企業の前向きな資金需要の把握あるいは発掘、さらには資金需要の創出ということに向けて積極的に取り組んでいきたいというふうに思っています。この点につきましては、これまでも、各全銀協傘下の金融機関がそれぞれ工夫し、前向きに対応してきております。

例えば、具体的に少し例を申し上げると、先ほどもちょっと申し上げさせていただきましたが、幅広い顧客基盤を活用して、お客様の販路拡大につながるお取引先を紹介させていただくビジネスマッチングでありますとか、あるいは地域経済活性化支援機構と連携をして地域活性化ファンドを設立していくなどとか、こういった取組を引き続き進めていきたいというふうに思っております。

それから二つ目は、先生先ほどおっしゃられた、インフラ整備への民間資金の有効活用ということでございます。やはりこの社会インフラの整備に民間資金を有効に活用することによりまして財政支出の抑制が可能となるというメリットもありますし、私ども日本の銀行が海外でプロジェクトファイナンスで培ったノウハウ、これを活用することにより、国内での貸出しの潜在需要の掘り起こしであるとか、あるいは、ひいては海外のリスクマネーを日本市場に呼び込んでいくということにもつながっていくと思います。そういう意味では、今回の成長戦略の中でPPP、PFIの積極活用という方針が明示されたことは大変大きな意義があるというふうに思っております。

三点目は、成長分野への取組強化ということでございます。政府の成長戦略にも掲げられていますけれども、日本経済の持続的な成長、これを進めていくためには成長事業分野を一つでも多く創出していくことが重要となると思います。我々銀行としましても、成長が期待される事業分野、例えば再生エネルギーや医療、介護、農業あるいはインフラ輸出、こういった分野に対する取組を強化してきているわけですけれども、今後ともこうした取組を一層進めていきたいというふうに思っています。

以上、三つ申し上げましたけれども、我々銀行界といたしましては、引き続き日本経済の成長を金融面から支えるようしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。

中山恭子君

ありがとうございます。

期待しておりますので、どうぞリーダーというか指導的な役割を果たしていただきたいと思っております。

その場合、先ほどからも出ておりますが、五%ルールが緩和されるということで、地方において、地域においても柔軟な資金供給を促す効果が見込まれると期待しております。そのとき、金融機関が地域の発展のために主導的な役割を果たす際に、例えば将来性を見込んだ、先ほど資金需要の創出というような……

参考人(國部毅君)

つくり出すということですね。

中山恭子君

ということですね。お考えがありましたけれども、それをやっていく際に、多くの金融機関を統合していらっしゃると思いますが、それぞれの金融機関でその判断力、まあ何というか、目利き力と言っていいんでしょうか、そういったものを一層向上させることが非常に重要になってくると考えておりますが、その点、どのような対策、対応をなさるおつもりなんでしょうか。

参考人(國部毅君)

お答えさせていただきます。

もう先生御指摘のとおりで、私どもが企業へ融資をしていく、あるいは今回の五%ルールの緩和で株式を取得していく、そういったときに、やはりその企業の実態でありますとか、企業の持っている技術力の評価であるとか、あるいは成長性であるとか、あるいは経営者の資質であるとか、こういったところを我々金融機関がしっかりと見て、見極めて融資をする、株を取得するということが大事でございます。

したがって、先生おっしゃったとおり、この目利き力、これをいかに我々金融機関の職員に育成、養成していくかというのは、これは銀行の課題だと思っていますので、研修を通じ、あるいは日々の業務を通じたOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニング、こういったことを使いまして職員の目利き力を強化をして、金融の円滑化にしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。

中山恭子君

ありがとうございます。

それでは、國部会長、前会長、稲野会長、それぞれにお伺いいたします。

成長戦略という観点から、金融分野がいかなる、どのような役割を果たせるとお考えでしょうか、お伺いいたします。

参考人(國部毅君)

お答えさせていただきます。

先ほど、日本経済の復活を金融面からどう支えていくかということで御質問にお答えをさせていただきましたが、そこで申し上げたとおりでございまして、やはり今アベノミクスで日本経済が長きにわたった停滞から脱却をしようとしていると、それをやはり支えるのは金融だというふうに思っていますので、これをしっかりやっていきたいということと、それから我々金融業界自身が成長していくと、これを両方やっていくということが大事だというふうに思っております。

参考人(前哲夫君)

私としましては、証券界としましては、一番大事なのは、民間にある言わば資金ですね、個人金融資産、あるいは法人の余剰資金も入ると思うんですが、この資金を資金を必要としている企業に回していくという、それも直接投資で回していく、株式とか債券とかそれから投資信託等々を通じて回していくと、こういうことの機能を十分に発揮することを期待されると思っています。

それで、具体的には、成長戦略に貢献できるようにやるためには、新興あるいは成長企業のリスクマネーの供給ということにやはり力を注がなきゃいけない、また、上場企業によるエクイティーファイナンス、これの強化とか調達機能を強化する、こういうことも必要だと思いますし、公社債市場、日本は社債市場が少し遅れていますので、この公社債市場の活性化というものにも力を注いでいかなきゃいけない、また総合取引所というものの創設に向けた対応もやっていかなきゃいけない。やることはたくさんあると思いますけれども、私、一生懸命頑張っていきたいと、このように思っております。

参考人(稲野和利君)

私は投資信託という文脈でお話をしたいと思います。

第一に、投資信託は個人の資産形成のツールとしての役割を果たします。少子高齢化が進む中にあって、自助努力による資産形成というものはこれまで以上に重要であります。私は、全ての日本国民が一定年齢に達したときに一定の金融資産を有していることが必要であると考えます。金融資産は個人の生活の安定をもたらすとともに、資産の運用から得られる収益が消費に回っていくことで経済の成長につながると思います。そのときの結節点の役割を果たすのは投資信託であると考えます。

第二点として、市場の参加者が外国人投資家あるいは機関投資家といった者が中心となる中で、個人投資家ではなかなか参加しにくいと考えていらっしゃる方々も多いわけでありますが、その個人の方々が投資信託を通じて市場に参加されることで、家計の資金を資金を必要とする企業に移転していく役割を担います。

また、投資信託は、投資対象を選別して投資していくことで成長産業への円滑な資金供給が可能となって、経済成長に貢献するものと考えます。

さらに、投資信託は、機関投資家として、投資先企業の株主総会における議決権行使はもとより、日ごろから企業と対話を行うなど積極的な行動を取ることによって、企業の規律と長期的な企業価値の向上に貢献して、市場の活性化につながるものと考えます。

以上でございます。

中山恭子君

特に、今後、国際的な、国際協調ですとか、場合によっては国際的なプレッシャーというものが相当掛かってくる可能性が出てくると考えております。できれば日本的な、日本と欧米の金融、特に銀行の在り方というのは成り立ちから違っていると考えておりまして、日本的な金融の在り方というのも国際社会の方にも取り入れてもらえるような形が出てきたらいいなと思っておりますが、そういった国際的な関係の中でどのように対応していらっしゃるのか、お考えをお聞かせいただければと思います。

委員長(藤田幸久君)

どなたに。

中山恭子君

お三方ですが、でも、時間がありませんね。國部参考人と前参考人のお二方にでも。

委員長(藤田幸久君)

では、國部参考人。

参考人(國部毅君)

お答えをさせていただきます。

先ほど申し上げさせていただきましたが、金融業界としてもやはり成長していくことを我々としてもしっかり努力をしていきたいというふうに思っていますし、今、グローバルな金融マーケットにおきましては、日本の銀行の競争力というのが相対的に良くなってきております。格付あるいは資本の状況等も踏まえますと非常にいい状況になっておりまして、我々の競争力も改善をしてきているという状況でございます。

欧米の金融機関も今どちらかというと商業銀行へ回帰をしてきておりますので、まさに日本の銀行というのは商業銀行を中心にこれまで運営してきたわけで、一日の長があるとも言えますので、この辺はしっかりとグローバルなマーケットにおいて評価される金融機関を目指していきたいというふうに思っております。

委員長(藤田幸久君)

では、前参考人、手短にお願いいたします。

参考人(前哲夫君)

証券界では、IOSCOという国際機関を通じて国際協力をやっているということでございます。先生のお話のように、日本とヨーロッパとアメリカというのは資本市場の発達の度合いが非常に違いますので、一律に国際間協調といいましても、同じ法律でやっていくというのはなかなか難しい面がございます。しかし、特性を生かして、それで成長につなげるように、IOSCO等々を通じて証券界のことをきちんとやっていくということでやっています。

中山恭子君

ありがとうございました。


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